コービン・バーンズ投手、マックス・フリード投手といった大物先発投手の移籍先が決まり、タナー・スコット投手ら注目の中継ぎも契約を終えるなど佳境に差し掛かってきたストーブリーグ。まもなくスタートするスプリングトレーニングに向け、各球団2025年シーズンの布陣が固まってきた。
しかしながら、“大物”とされながらもいまだに移籍市場に取り残されている選手も少なくはない。移籍先の決まっていない大物たちの現状を確認していこう。
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■ピート・アロンソ(メッツ)
今オフ一塁手市場で最も注目されていたのが、メッツのピート・アロンソ内野手だろう。2019年のデビュー以来メッツ一筋のキャリアを送ってきたアロンソ。ルーキーイヤーに衝撃の53本塁打を放った長距離砲は、6シーズンに渡ってチームの顔として活躍してきた。
メッツはオフにFAとなることを見越し、シーズン中から7年1億5800万ドル(約250億円)での契約延長をオファーしたものの、アロンソがこれを拒否。オフシーズンにはメッツから再びオファーを受けたが、3年7000万ドル(約110億円)程度と大きく条件が下がったこともあり契約に至っておらず、現在にいたるまで移籍先が確定していない。
2025年シーズン終了後にFAとなるブラディミール・ゲレーロJr.内野手の後釜として、ブルージェイズが獲得に乗り出しているという報道もあるが一体どうなるのか。
■アレックス・ブレグマン(アストロズ)
アストロズの黄金期と共にそのキャリアを歩んできた、アレックス・ブレグマン内野手も去就が決まらない大物の1人だ。
9年通算で打率.272、本塁打191本、打点663、OPS.848を記録する強打の三塁手。昨年はゴールドグラブ賞を獲得するなど、守備にも定評がある。三塁手を獲得したいチームにとっては最適な候補だが、ここまで大きな動きはない。
正三塁手のいないヤンキースのほか、レッドソックスやタイガース、ブルージェイズなども獲得に興味を示しているようだが、アロンソはじめとした他のFA選手との兼ね合いもあり決定にはまだ時間がかかるかもしれない。
■キム・ハソン(パドレス)
2023年にアジア人内野手として初のゴールドグラブ賞を獲得したキム・ハソン内野手。直近3年連続で2桁本塁打を放つなど打撃も成長しており、今後も伸び代のある29歳だ。今オフは1年800万ドル(約12億円)のオプションがありながらも、それを破棄しFA市場に参戦。より高額な契約を狙ったものと考えられるが、8月に負傷した肩の影響で今季どこまで活躍ができるか不透明となっていることが各球団の決断を遅らせているようだ。
現状、他球団から獲得の動きもないため、破棄したオプション以下の金額でパドレスと再契約するのが既定路線となっているだろうか。
その他、昨季ドジャースを世界一に導いたジャック・フラハティ投手、初のオールスター選出など遅咲きながらブレイクを果たしたジュリクソン・プロファーなども決まっていない移籍市場。スプリングトレーニングの始まる2月半ばまでに新たなチームがみつかるか、注目したい。
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