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大迫傑、悔しさをプラスに変えて日本記録更新 ライバルたちとの激闘は「今後も含めて価値のあること」

大迫傑、悔しさをプラスに変えて日本記録更新 ライバルたちとの激闘は「今後も含めて価値のあること」
撮影:山口和幸

ケニアでの経験が実を結んだ終盤の攻勢

32km付近。5位集団の井上選手らに追いついた大迫選手は、すぐに前に出て追いぬいていった。

「追いついたところで、この集団のペースが遅かったのと、井上選手を含めて集団がちょっときつそうだと思った。普段だったらそこで後ろに位置して休むんですが、チャレンジしてみようかなと思った。ケニアでの練習の中で、1人で走る、1人で耐えるということを学んだからです

日本勢トップの井上選手をマークして最後に先着すれば、それでも五輪代表はほぼ確実だった。しかし大迫選手はここで前に出た

「残り10kmあったけど、振り切れる自信があった。日本新記録は最後の3km、4kmくらいでいけるかなと思った」

そして大迫選手は海外の強豪3選手に続く、4位でのフィニッシュ。1週間後に『びわ湖毎日マラソン』があることから五輪代表についてのコメントはトーンを落とし、「東京五輪に一歩近づけたのでよかったかなと思います」と言い表した。

撮影:山口和幸

真剣勝負の経験は「今後も含めて価値のあること」

積極的に走った井上選手は26位。ゴール後に「大迫選手、ハンパない」とコメント。井上選手からのリスペクトに、大迫選手も「とてもうれしい」と答えた。

「MGCからこの東京マラソンまで、あらゆる選手が夢に挑んだ。緊張感を共有しながらスタートラインに立った。独特の雰囲気の中で一緒に走れた。僕にとってはそれが今後も含めて価値のあること。そういった選手の1人に『ハンパない』と言われてとてもうれしいです」(大迫選手)

ゴール後のテレビインタビュー時に流した涙の理由をたずねると、「いろんな感情があったんですが、そのへんはプライベートなことなので内緒にしておきます」と語った。

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撮影:山口和幸

≪山口和幸≫

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