【競馬】ジャパンC 有力馬の追い切りジャッジ&追い切りから狙える穴馬プラスワン!

いよいよ8冠女王と牡牝無敗3冠馬が激突する「ジャパンC」! 50年に1回、いや100年に1回あるかないかのこの一戦の有力馬について、中間調整と最終追い切りのジャッジをお届けします。最後には「プラスワン」として調整面から狙える穴馬もご紹介。

みなさまの重賞攻略のお役に立てば幸いです。どうぞご参考になさってください。

■アーモンドアイ

【中間調整】太くなく細くなく、ちょうどいい体で挑んだ天皇賞・秋を勝ち連覇達成。その後ノーザンファーム天栄に放牧へ出され18日に美浦へ帰厩した。中間の時計は20日の1本のみ。ルメール騎手が駆け付け、前を走る僚馬を見ながら最後まで抜かせずリズム重点の調整だった。気負わず、脚捌きは滑らかそのもので帰厩最初の時計としては申し分のない動き。

【最終追い切り】ルメール騎手を背に美浦ウッドで3頭併せ。大きく先行する2頭を目標に進み、直線で内へ。時計こそ控えめながら、ラストランでもいつもと変わらない調整パターンで来れているのはいい。やれば早めに突き抜けそうな雰囲気だったが、敢えてオーバーワークを避けて控える。ゴール前でスッと抜け出し最先着を果たした。

【見解】中2週で臨んだ安田記念は、最終追い切りが美浦ウッド5F66秒台前半と攻めて臨んで3着。その反省を踏まえてか、今回は静に徹した調整で来ている。世紀の一戦を走るにあたってはやや物足りない感もあるが、稀代のスーパーホースだけにこれで十分ということだろう。ほぼ前走と同様の好気配。

総合評価「A」

■コントレイル

【中間調整】菊花賞では迫るアリストテレスを振り切って3冠制覇。その後、大山ヒルズに放牧へ出され指揮官・矢作師が状態OKと現地で確認しジャパンCへの調整が開始された。しかし全力を振り絞って3冠達成した反動は少なからずあったようで、帰厩後2本目の1週前追いでは2歳1勝馬に届かず遅れ入線となってしまう。時計そのものは悪い数字ではなかったが、手脚がいかにも重たい感じでキャリアを通じて初の併せ馬遅れ。陣営内には回避という選択もあったらしいが、火曜日の運動に福永騎手が跨り確認。しっかり回復しているとの判断から、最終追いに臨むこととなった。

【最終追い切り】福永騎手を背にいつも通りの栗東坂路単走。時計に派手さはないが、気合が漲り前脚もしっかり上がっていた。体全体に柔らかさがあり、体全体に活気が戻っていることをアピール。

【見解】先週のサリオスを彷彿とさせるが、中間は順調と言えなかったが本番にしっかり間に合わせてきたよう。このあたり名門・矢作厩舎ならではだろう。ただし「回避が頭をよぎった」経緯がある以上、ドンと来いという状況とは言えない。そこらへんのGIIならともかく、世紀の一戦と言える超ハイレベル戦へ臨むにあたってはやはり気になるところだ。

総合評価「B」

■デアリングタクト

【中間調整】3冠が懸かった前走・秋華賞は5カ月ぶりのぶっつけ。成長分があるにせよプラス14キロで、やはり余裕を持たせたつくりだったようだ。“ガス”も抜けておらずイレ込み気味だったが、同世代牝馬とは格が違うと言わんばかりの完勝だった。そこを使っていったん短期放牧に出され、11月4日に帰厩。じっくり様子を見られ、初時計は11日。体調上向き、そして精神面でよほど安定しているのか15日の日曜にも坂路である程度時計を出せているのは好感。以降は予定のスケジュール通り1週前に騎手騎乗でコース追いをこなし、22日の日曜も14-14程度だが坂路で追っている。

【最終追い切り】これまでの連勝時同様、松山騎手との意思疎通を深める栗東坂路馬なり単走。前進気勢はあるが、行き過ぎない理想的なラップで進む。首をリズム良く動かし、鞍上の指示をいまかいまかとうずうずして待っているような絶好の雰囲気を感じさせた。

【見解】今回はレースのちょうど1週間前となる日曜追い(22日)を敢行。秋華賞時は1週前日曜に速い時計を出しておらず、今回のメイチ度を強く感じられるところだ。ちなみに2冠が懸かったオークス時も今回と同じ調整法で、成功パターンを踏襲してきたようだ。狂いのない調整過程に応え、馬の雰囲気は申し分なし。気配絶好と見る。

総合評価「S」

■プラスワン! カレンブーケドール

【中間調整】前走・オールカマーはドバイへのカラ輸送を挟んだこともあり7カ月半ぶりとこの馬にとって最長のブランク明け。さすがにレースでは最後に苦しくなったようだがそれでもハナ差2着と地力の高さをアピールした。その後いったん山元トレセンへ短期放牧に出され、ジャパンC目標に10月末に美浦へ帰厩。初時計で坂路終い1F13秒2(馬なり)とまずまずの数字を出せていたように、実戦を使ったことでかなり気持ちが前向きになったようだ。以降、坂路オンリーの調整が続く。昨年秋はウッド調整中心だったが、オールカマーが坂路メインで結果を出しており、現状はウッドで脚元に刺激を与えずとも仕上がると判断したのだろう。その分“気持ち”を研ぎ澄ますほうへ調整をシフトし準オープン馬らを相手に計6本と入念に併せ馬をこなしてきた。闘志に火を点けるために津村騎手が積極的に出していた1週前追いでは自己ベストを更新する4F50秒2(一杯)の猛時計を出した。

【最終追い切り】津村騎手を背に美浦坂路で併せ馬。前週で完全に気持ちが乗り切っており、この日は新馬相手に流した程度だった。時計は先週ほどではなかったが、まったく馬なりだったことを考えれば上々過ぎる4F51秒3。ぎこちなさがあり、レース当週に目一杯追ってようやく間に合わせた前走時比べて段違いの素軽さが印象的。

【見解】昨年と同じ調整メニューを踏襲したいところだが、馬体と気持ちの成長を踏まえ坂路オンリーの調整に切り替えてきたあたりは好感が持てる。まったくリラックスさせて走らせた今週にいい時計を出せたあたり、体をより柔軟に使えていることの証明だろう。上昇度で言えば僚馬アーモンドアイ以上か。

総合評価「A」

著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター

競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当している。

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