
優待券の「付録」 廉価に思えるが……
とじ込みには、愛読者特別優待割引券がついている。2515円などと破格のコース料金に思えるが、当時は都内の公団の家賃が月1万円程度。今で言えば2万、3万のコースフィーと考えられるので、それほどカクヤスというわけではない。

今も昔も、ゴルフは富裕層のスポーツ!?
33ページには、サンユウ産業によるゴルフ場会員権の広告が掲載されている。写真では細かくて読み取れないかもしれないが、千葉の鷹の台が410万円。現在で言う「億」の単位に見えたことだろう。ラーメン一杯100円程度。大卒公務員の初任給が4万円という時代。
現在の価値に並べるには、少なくとも「0」はひとつ加えたほうがよさそうだ。このページ上、もっとも高額なコースは、小金井の1350万円。次点が相模原の670万円といったところ。いやはや。今も昔もゴルフは金持ちのスポーツである。

特集「ジャンボの前進」

連続写真で見るジャンボ尾崎のショット
63ページからは、「ジャンボの前進」と題し、またも尾崎の特集。イラストと分解写真でスイング解説しているあたりが、AIとアプリ全盛の今となっては牧歌的でさえある。その後ろには「ポラロイド・スイング診断」とし、読者の希望によりゴルフ場へ「ポラ」撮影に足を運び、その一枚でスイングをチェックするという企画。時代を感じさせる。

ポラ写真によるスイング診断
興味深いのは、96ページで募集されている「学研コンピュータによるあなたのゴルフ診断」。読者から、過去のスポーツ経験、ひと月のラウンド回数、年齢、身長、体重、握力、手のひらの大きさ、ハンディ、腕立て伏せの回数などを募り、これで読者に合った、クラブの長さ、重さ、バランス、グリップの太さ、ボール、3年後のハンディをはじき出すという。
むむむ、学研にそんなコンピュータがあったのだろうか。アップルIIが登場する10年ほど前のお話だ。今のところ諸先輩方から、この情報については伝わって来ないので、すべては謎のまま。何か判明すれば追記したい。

「学研コンピュータによるあなたのゴルフ診断」
114ページには「ドタコン漫歩」という連載が見えるが、その第1回は「聖心女子大ゴルフ部合宿の巻」だ。確か、パーゴルフに配属になった同期は、聖心女子ゴルフ部主将だったのではあるまいか。創刊号で母校が取り上げられていたと、ご存知だった?

「ドタコン漫歩」では、聖心女子大のゴルフ部がテーマに
巻末の「フォトニュース」では謝永郁(シャ・エイイク)が「若手」の尾崎、青木功をいなし、関東オープン選手権3連覇を飾った記事が掲載されている。誰でも「若手」の時代はあったのだ。
表3には舞鶴カントリー倶楽部の広告、その対向は「わが社の看板娘」として三井物産鉄鋼1部の佐鳥利智子さん(20歳)のワンショットで締めくくられている。その本文には「処女ラウンドのパートナーの金的を射止めるのは誰か?」とある。この一文は、男女機会均等法が現れるはるか前の時代ならでは……と笑い飛ばすしかないだろうか。

週刊誌お決まり(!?)のお嬢様コンテンツ
表4は、いまは亡き若き高倉健による「飲んで貰います!」アサヒビールの広告。「スーパードライ」ではない「アサヒビール」は、昭和40年男である私にとってもまったく記憶にない。ラベルを見る限り、ラガービールだったようだが、どのような味だったのか日頃、BAR評論家を名乗る私としても、もはや知るよしもない。

まだスーパードライではない頃のアサヒ
雑誌ではないが、学研は一時「パーゴルフ」というゲーム玩具も発売していた。「ぱ、ぱ、ぱ、ぱ、パーゴルフ♪」というテレビCMを流していたほどなので、ご記憶の年配者もいらっしゃるだろうか。これは同期に指摘され思い出した。
スポーツ界において、ゴルフはまだまだドル箱人気スポーツ。そんな中でも紙媒体は消えゆく現実に直面すると、やたらと寂しいもの。いや、きっと機会があれば『週刊パーゴルフ』は復活を果たしてくれるに違いない。
パーゴルフ、また会いましょう!
著者プロフィール
たまさぶろ●エッセイスト、BAR評論家、スポーツ・プロデューサー
『週刊宝石』『FMステーション』などにて編集者を務めた後、渡米。ニューヨークで創作、ジャーナリズムを学び、この頃からフリーランスとして活動。Berlitz Translation Services Inc.、CNN Inc.本社勤務などを経て帰国。
MSNスポーツと『Number』の協業サイト運営、MLB日本語公式サイトをマネジメントするなど、スポーツ・プロデューサーとしても活躍。
推定市場価格1000万円超のコレクションを有する雑誌創刊号マニアでもある。
リトルリーグ時代に神宮球場を行進して以来、チームの勝率が若松勉の打率よりも低い頃からの東京ヤクルトスワローズ・ファン。MLBはその流れで、クイーンズ区住民だったこともあり、ニューヨーク・メッツ推し。
著書に『My Lost New York ~ BAR評論家がつづる九・一一前夜と現在(いま)』、『麗しきバーテンダーたち』など。
























