8月15日に行われた第100回全国高校野球選手権大会で下関国際(山口)が、好投手・西純矢選手を擁する創志学園(岡山)に5-4で勝利した。
U-18侍ジャパン候補の西投手から八回まで1安打に抑えられた下関国際だったが、九回に四死球と2安打で3点を奪い攻略した。
SNS上では序盤からボールを見極め、球数を投げさせた下関国際の作戦勝ちだという声が多く出ている。
球数を投げさせ疲れたエースを攻略
創志学園の先発マウンドには1回戦で完封勝利を見せた2年生エースの西投手が上がる。
創成館(長崎)との初戦で16奪三振を記録した大会屈指の好投手に対して、下関国際の坂原秀尚監督が指示したのは「待球作戦」だった。
下関国際の各打者は追い込まれるまで手を出すことなく、西投手に球数を投げさせて疲れさせる。
その作戦がハマって八回終了時点で西投手の球数は149球まで増え、九回に下関国際は四死球でノーアウト一、二塁の絶好機を作った。
ここで下関国際打線が西投手に襲いかかる。西山勇輝選手が安打で出塁してノーアウト満塁にすると、続く打者に対して西投手が頭上を大きく越える暴投。相手のミスで1点差に迫った。
さらに疲労で低目への制球を失った西投手から、品川優人選手がライト前に落ちる適時打で同点に追いつき、佐本快選手の犠牲フライで一気に勝ち越した。
九回裏を0点で抑えた下関国際が下馬評を覆し、3回戦に勝ち上がった。
待球作戦がハマった下関国際、後手に回ってしまった創志学園
序盤からの待球作戦で好投手を攻略した下関国際にSNS上では「作戦勝ち」「作戦がハマった」という声が寄せられている。
相手エースの荒れ球に対して待球作戦、球数増やして9回2点差逆転。
下関国際の作戦ががっちりはまったね。#高校野球— ビワ (@biwa1990) 2018年8月15日
やっぱりピッチャーは2人いないとね。待球作戦を行った下関国際が上手だったと言わざるを得ない。
— てつお (@Super_Bonchi) 2018年8月15日
下関国際5-4創志学園
力量的には創志が2ランクは上だったが結果は下関win
ハイレベル投手ということで今日の球審はゾーンが狭かった。
序盤で下関はそれに気付き待球作戦に。5回で西の球数は100球越え
創志も同じように見ていけば楽勝だったと思うが中にいると冷静には見れないよな。ナイスゲームした— ひろせ (@hanchounokan456) 2018年8月15日
この作戦が狙い通り成功した要因は主に3つ考えられる。
- 初戦で123球完投した西投手の疲れ
- 雨が降ったグラウンドコンディションの悪さ
- 球審のストライクゾーンが狭かった
西投手は初戦で創成館(長崎)相手に完封したが球数123球を投げており、まだ成長途上の2年生では肉体的に負担が大きかった。
その疲れが抜けきっていなかったのか、雨の影響もあり序盤から荒れ気味の投球が続いた。
また、この試合では球審のストライクゾーンが狭いと感じたファンも多く、初戦を無四球完封した西投手が一転して四死球9個を与えた。
初戦無死球の西くんが早くも4四死球。このストライクゾーンでいくなら最後までいかないとダメよ。
— kaneda koji (@kkkkaneda) 2018年8月14日
これだけストライクゾーンが狭かったら西君の球数も増えるわな(-_-;)
— のだまハイ (@nodama_high) 2018年8月15日
ストライクゾーンの狭さと雨が西を苦しめてる
— 🍈れ〜にゃん🐯 (@MIYUNO_KARESHI) 2018年8月15日
ただし、下関国際の鶴田克樹投手も初戦を127球で完投し、雨や審判の問題は同条件だったことを忘れてはならない。
不利と予想されるなかで打てる手を考え、最後まで実行し続けたからこそ九回のチャンスが生まれたのであり、それに対して創志学園は後手に回ってしまった。
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