【七夕賞/危険な人気馬】前走・重賞2着の人気馬は“消し” 「1番人気でも大敗馬が続出」

 

【七夕賞/危険な人気馬】前走・重賞2着の人気馬は“消し” 「1番人気でも大敗馬が続出」

サマー2000シリーズの開幕戦、第59回七夕賞(GIII、芝2000m)は、昨年のラジオNIKKEI賞を制しているフェーングロッテンや、レース連覇を狙うエヒトなど、福島巧者が実績的に上位の存在。加えて、バトルボーン、テーオーソラネルなど、条件クラスを連勝して勢いに乗る4歳馬が激突し、波乱の決着が多いハンデ戦らしく、どこからでも狙えそうな一戦だ。

そんな中、プリンシパルSを制し、新潟大賞典2着の実績が光るセイウンハーデスが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■新潟大賞典で3着以内の馬は惨敗

昨年の菊花賞で大逃げを打ち、ターフを沸かせたセイウンハーデスが、4歳を迎えて本格化してきた。今年初戦の3勝クラスをきっちりと勝ち上がり、前走の新潟大賞典では、タフな不良馬場の中で逃げ粘り、勝ったカラテと差のない2着。3着以下には8馬身差をつけており、内容は高く評価できるものだ。

重賞初制覇を目指す今回、ハンデも57キロと、オープン勝ちと重賞2着の実績からすると、まずまず斤量は抑えられたようにも思え、ここはチャンス十分。しかし、右回りやコーナー4つのコースで勝ち星を挙げているものの、元来、左回りワンターンのコースで、中距離戦に適性が高いように思え、小回り福島へどこまで対応できるかがカギとなりそうだ。

また、七夕賞における、過去10年の新潟大賞典組は【0.2.0.9】と、2着2回はあるものの、勝ち馬は輩出していない。加えて、好走した2頭は、ともに新潟大賞典で4着に敗れていて、七夕賞では5番人気以下の伏兵扱いを受けていたが、コースが変わった影響か、2着に好走することができた。

一方、新潟大賞典で3着以内から臨戦してきた馬は、2013年ダコール(七夕賞2人気5着)、15年アルフレード(同3人気5着)、16年シャイニープリンス(同1人気9着)、19年ロシュフォール(同1人気11着)と、すべて前走の実績を買われて人気を集めるも、ことごとく馬券圏内を外しており、新潟での好走を福島で活かし切れていないことが分かる。

■なぜか七夕賞では走らない黒鹿毛

もう一つ、七夕賞での興味深いデータを紹介すると、毛色別成績だ。過去10年、最も活躍しているのが、鹿毛で【8.7.2.60】、次に栗毛の【2.1.4.20】で、勝ち馬はこの2種類の毛色からしか出ていない。セイウンハーデスは黒鹿毛に属しているが、黒鹿毛の成績は【0.1.2.23】と、なぜか振るわない。2015年レコンダイトは12着、19年ロシュフォールは11着、20年ジナンボーは9着と、1番人気に支持されながら大敗を喫している黒鹿毛の例もある。

夏の時期、黒っぽい馬が光を吸収しやすく、暑さに弱いのか、という単純なものかと思いきや、同時期に行われるラジオNIKKEI賞の過去10年(2013~22年)、黒鹿毛は【4.3.2.12】と、勝率・連対率など毛色別でトップの実績。先週も黒鹿毛のシルトホルンが2着に好走しており、夏だから黒鹿毛がNG、ということではなく、あくまで七夕賞における傾向というしかないのだが、気になる材料である。

ここに来て充実著しいセイウンハーデスではあるが、小回り福島への対応、前走からの臨戦過程、また、オカルト的な要素ではあるが、七夕賞での黒鹿毛馬の好走歴の無さ、これらを踏まえ、人気ほどの妙味は感じられず、今回は思い切って「消し」でいきたい。

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著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya