5日に中山競馬場で行われる第71回・中山金杯(GIII、芝2000m)の過去10年データを紹介する。
目黒記念とチャレンジCで2着に好走し、着実に力を付けてきたヒートオンビート、2021年のスプリングS覇者ヴィクティファルス、重賞2勝を挙げているトーセンスーリヤ、昨年の3着馬で中山巧者のウインイクシードなどが出走予定だ。
ここでは予想のヒントになる「脚質傾向」を分析していく。
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■先行馬は5勝、11連対
過去10年、逃げ【0-1-1-8】、先行【5-6-2-22】、差し【5-2-6-52】、追込【0-1-1-46】と中団で競馬を進めた馬の好走が目立つが、なかでも先行脚質は最多5勝を挙げ、連対数も11回と好成績を収めている。
昨年は4角6番手以内にいた馬が4着以内に入っており、2020年も4角6番手以内にいた馬が掲示板を独占、18年には4角3番手で並走していたセダブリランテスとウインブライトのワンツーフィニッシュだったように、小回りの中山コースにおいては圧倒的に先行馬が有利となっている。
また、上がり3Fの順位ごとの成績は以下の通り。
1位 【1-1-1-9】 勝率8.3% 連対率16.7% 複勝率25.0%
2位 【2-0-2-7】 勝率18.2% 連対率18.2% 複勝率36.4%
3位 【3-1-1-9】 勝率21.4% 連対率28.6% 複勝率35.7%
4・5位 【2-1-2-9】 勝率14.3% 連対率21.4% 複勝率35.7%
6位~ 【2-7-4-94】 勝率1.9% 連対率8.4% 複勝率12.1%
昨年末の有馬記念やホープフルSとは異なり、中山金杯では「上がり最速馬」が過去10年で1勝のみと不振傾向にある。対照的に上がり2位~5位だった馬が活躍しており、なかでも上がり3位だった馬は勝率21.4%、連対率28.6%、複勝率35.7%とトップクラスの成績を誇っている。2019年にはウインブライトが58キロのハンデを背負いながらも上がり3位の末脚で優勝したように、重ハンデを背負った実績馬が次位の上がりをマークして好走している。
昨年の出走レースで「先行」かつ「上がり2~5位」で馬券内に好走したことがある登録馬はコスモカレンドゥラ、トーセンスーリヤ、ジェットモーションの3頭。とくにジェットモーションは5月に開催された三方ヶ原Sで勝利しており、注目の1頭になる。
また、昨年の同レースで先行し、3着に好走しているウインイクシードが今年も出走予定。タフな末脚で今年も波乱を巻き起こしたいところ。
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中山金杯2022予想コラム一覧
▼追い切り診断
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文・SPREAD編集部