IT業界の巨人・アップルがMLB放映権獲得か 米紙「スポーツ中継におけるマイルストーン」

MLBのロブ・マンフレッドコミッショナー(C)Getty Images

新労使協定を巡るMLBと選手会の話し合いが不調に終わり、球団側は現在、ロックアウトを実施。近日中に交渉が再開されるとの一部報道もあるが、協定締結までの道のりは、なお遠い。そんな中、米紙「ニューヨーク・ポスト」が、巨大IT企業アップルのメジャーリーグ参入を報じた。ロックアウト解除の決め手となるのか、それとも交渉には無関係なのか、今後の展開に注目が集まっている。

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■月、水曜日のナイター枠を売却へ

「ニューヨーク・ポスト」は10日(日本時間11日)、「アップル、MLBと試合中継について本格的な交渉に入る」との見出しで、一報を伝えた。記事は冒頭、「アップルは以前からメジャースポーツの放映権獲得に乗り出す可能性があると見られていたため、もし契約がまとまれば、スポーツ中継における重要なマイルストーンとなる」と記した。

MLB中継はこれまで「ESPN」「Fox Sports」「NBC」「CBS」が主に担ってきた。デジタル企業であるアップルが参入すれば、この分野では新しいプレーヤーということになる。

MLBがアップルに売却予定とされているのが、これまでESPNが放送していた月曜日と水曜日のナイトゲーム。合意した場合、同社の定額制ストリーミングサービス「Apple TV+」を通じて放送することになるようだ。

アップルのライバル企業であるアマゾンは、昨秋にNFLの「Thursday Night Football」の独占放映権を獲得。一足早くトップスポーツのライブ中継に乗り出しているが、アップルがそれに続くのか注目されている。

アマゾンとNFLの契約は年間10億ドル(約1160億円)以上とされているが、今回のアップルとMLBの契約は、そこまではいかないだろうとされている。それでも、IT業界の巨人がメジャー中継に乗り出す意味は大きく、だからこそポスト紙も「スポーツ中継におけるマイルストーン」とつづった。

■新労使協定締結のカギとなるか

翻って今回のロックアウトは、報酬や権利を含めて待遇改善を求める選手会と財政規律を重んじ、支出を抑えたいMLBサイドが折り合えなかったことから発生している。そこに新規参入してきたアップルが一定の金額をMLBに落とせば、選手会の要求に応える原資が用意できることになる。

そもそも、コロナ禍にもかかわらずメジャー各球団は、放映権料などで黒字をキープしていると言われている。そこに“アップルマネー”が加われば、ロックアウト解除と新労使協定締結へ向けた動きが一気に加速する可能性は十分にある。

また、移籍情報を扱う米サイト「MLB Trade Rumors」もポスト紙の報道を受けて、「MLBとアップル、放映権について協議中か」という見出しで、追随。「アップルの資金が注入されれば、MLBと選手会が対立するような類の悩みは今回が最後になるだろう」とした。

今回の報道後、MLB、アップルともコメントは出していないが、IT業界の巨人の登場が、MLBと選手会の間に横たわる金銭問題を解決する決め手となるのか、今後の展開が注目される。

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文・SPREAD編集部


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