■ソウルラッシュ
【中間調整】昨年の安田記念は前が塞がって13着、昨年秋のマイルCSは外々を回らされ0秒3差4着。悲願のGI獲りを念頭に、今年はじっくり休ませたのちにマイラーズCで1回使い、そこから安田記念に向かうというローテを陣営は選択してきた。5カ月ぶりの復帰戦だった前走・マイラーズCは乗り込み本数こそ十分ながら、やはりどこか“次”を見据えた仕上げだったようで、馬体重プラス8キロという発表以上に太く見せたし、そのあたりの影響で最後のひと切れを欠いたのかもしれない(0秒1差3着)。
◆【安田記念2023/WIN5予想】メインは“ソダシを超えた”厳選一点突破 WIN4は想定“2桁”含め高配当狙い
その後は予定通り在厩で調整。丹念なケアを経て5月11日に坂路15-15の初時計を出している。2週前のCW併せ馬では松山騎手を背に余力を十分残し3F36秒7-1F11秒2(強め)と軽快な切れを披露。1週前追いにも松山騎手が騎乗し、CW3頭併せで手応え最優勢で最先着を絶好の動きを見せていた。
【最終追い切り】肉体面、心肺機能などの部分はここまでで十分鍛錬が進んでおり、当週は坂路で馬なり調整。パートナーの3歳未勝利に合わせるように併走し、促されたラストでスッと加速しアタマほど抜け出しての先着を果たしている。道中でグッと闘志を内に秘め、最後に弾けたあたり精神面でかなりいい状態にありそう。
【見解】昨年秋から5カ月間の休養を挟んだことで心身ともに大きく成長したようだ。もともと稽古駆けするタイプだったが、この中間はさらにパワーアップ。以前と比べるとより少ない負荷で速い時計を出せるようになっている。調整過程も昨年は準オープン勝ちからのマイラーズC勝ちと来て、ある意味望外の安田記念挑戦だったのが、今年は安田記念をあらかじめ目標に絞り段階を踏んで状態を上げることができているのもいい。昨年の悔しさを晴らす可能性は十分だ。
総合評価「A」
◆【安田記念2023予想/データ攻略】前走快勝の上位人気に「2.1.1.0」 百戦錬磨のGI馬に勝機到来
▼その他、追い切り診断
◆【追い切り診断】シュネルマイスターを上回る「S」の最高評価 「自分の走りに集中し文句なし」
◆【追い切り診断】ソダシを上回る「A」の高評価 「パワーを推進力へスムーズに変換できている」
◆【追い切り診断】GI馬にまさかの低評価「B」 「良くも悪くも“大人になった”感が…」
安田記念2023予想コラム一覧
▼騎手データ
◆【騎手データ】セリフォス・レーンは“押さえ”評価 軸候補は「馬券内率100%」条件の2騎
▼データ攻略
◆【データ攻略】前走快勝の上位人気に「2.1.1.0」 百戦錬磨のGI馬に勝機到来
◆【データ攻略】勝率“8割”で信頼度上昇 不動のマイル王へ変わり身に期待
◆【データ攻略】ジャックドール参戦で穴妙味は十分 「勝率100%」が想定“10人気”以下に
◆【データ攻略】想定2桁オッズに勝率“75%” GI激走馬に共通する「逃げ切り勝ち」
◆【WIN5予想】メインは“ソダシを超えた”厳選一点突破 WIN4は想定“2桁”含め高配当狙い
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズVol.1】前日“10人気”以上の盲点 「この人気落ちは妙味たっぷり」
◆【穴馬アナライズVol.2】単勝オッズ“20倍”前後の刺客 「前走内容は激走の布石」
◆【穴馬アナライズVol.3】想定“8人気”前後の伏兵 「昨年惨敗は度外視の一戦」
◆【危険な人気馬】GI連勝を狙う有力馬は“消し” 実績不足で「優勝条件を満たしていない」
▼血統傾向
◆【血統傾向】牡馬混合で輝く配合に妙味 単回収値「194」に上昇で激走の予感
◆【血統傾向】想定オッズ“2桁”にGI2勝目の気配 「4.0.2.4」に更なる上積みを期待
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】前年覇者は勝率“0%”の8枠に 3年連続優勝の好枠にシュネルマイスターが入る
◆【前走ローテ】GI組が最多5勝も前走・ヴィクトリアM組が優勢か ソングライン連覇に追い風
◆【脚質傾向】セリフォスやシャンパンカラーに“黄信号” 4角7番手以下の「一手先」に警戒
◆【人気傾向】馬券内率“80%”の1人気はオッズ次第で“100%”に上昇 伏兵の「下剋上」に警戒
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。