天皇賞・秋を連覇しGI5連勝中のイクイノックスと、史上7頭目の牝馬三冠を達成したリバティアイランドが激突する第43回ジャパンC(11月26日/GI、東京芝2400m)。
さらに、昨年のダービー馬ドウデュース、GI3勝のタイトルホルダー、昨年の桜花賞とオークスを制したスターズオンアースら、豪華メンバーが集結する。
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当初、想定メンバーは10頭前後だったが続々とエントリー。このうち、レース展開を大きく左右する1頭が出走を表明した。
今年のサウジCを逃げ切ったパンサラッサ(牡6、栗東・矢作芳人厩舎)だ。
目次
■自身の競馬に徹するだけ「失うものはない」
パンサラッサは翌週のチャンピオンズC(GI、中京ダ1800m)と両睨みだったが、日曜追いでGOが出た。
「19日の栗東Wコースの動きが良く、決断に至ったようです。そもそもパンサラッサはサウジCでダートGIを制しましたが、サウジは日本のダートより粒子が小さく軽い砂質。チャンピオンズCの中京ダ1800mは坂スタートですし、この馬のスピードは活かしづらい条件。ジャパンCが本線だったと思いますね」(競馬ライター)
昨年の天皇賞・秋が前半1000m57秒4のハイペースで飛ばし2着。最後はイクイノックスの末脚に屈したが、やはり今回も大逃げを打つか。
「当然行くでしょう。陣営は同型のタイトルホルダーを警戒したコメントを出していますが、テンの速さはこちらが上なのは過去2度の対戦を見ての通りです」(競馬ライター)
しかし、イクイノックスは今年の天皇賞・秋で前半1000m57秒7と、前年と遜色ないラップを楽々と好位3番手で追走。1分55秒2という破格のレコードで駆け抜けてしまった。今回、パンサラッサがハイペースを刻めば、2018年にアーモンドアイが記録した2分20秒9のレコードを更新する“お膳立て役”になってしまうのではないか。
「イクイノックスは不調だった宝塚記念こそ行きっぷりが悪かったですが、前走は難なく先行したように脚質は自在。今回はパンサラッサに加えてタイトルホルダーもいて消耗戦が予想されるため、じっくり構える競馬をするでしょう」(競馬ライター)
さすがのイクイノックスも今年の天皇賞・秋のような流れで2400mを押し切るのはややリスキー。一方、自身の競馬に徹するのみの逃げ馬は失うものはない。
■2018年の再現を……
色気を持った参戦のパンサラッサだが、同馬の出走によってもっとも期待で心が躍ったのがタイトルホルダー(牡5、美浦・栗田徹厩舎)だ。
「以前からオーナーはイクイノックスとの対戦にやる気マンマン。豊富なスタミナを有するタイトルホルダーなら最初からパンサラッサについて行っても問題ないし、後続を少し離した単独2番手も可能でしょう。ペースのイメージでいうと、2018年のキセキが刻んだ淀みないラップですね」(競馬ライター)
前出のアーモンドアイがレコード更新をした年である。この時キセキは1000m通過後も速度を緩めず、さらに3~4角にかけて後続を引き離しにかかり、残り200m付近まで先頭を守った。結果、アーモンドアイにこそ交わされてしまったわけだが、3着には3馬身半と決定的な差で2着に健闘。中団以下の差し馬を封じるペースを作ったのだ。
「とにかくタイトルホルダーのリズムで……と思っていましたが、やはりこれだけ実績のある馬が逃げるということは、常に警戒されてマークされながらの競馬になります。簡単には行かせてくれないでしょう。しかし、パンサラッサの出走表明によってハイペースがほぼほぼ確定。これに警戒して多くの馬は脚を溜めて、自分のリズムを守ろうとするでしょうね」(競馬ライター)
この流れがまさに2018年の同レースである。パンサラッサの大逃げ→タイトルホルダーの強気な先行策となることで、差し馬を牽制する流れになる。要は控えた馬は仕掛けどころが難しくなり、差し届かない可能性が高くなるということだ。
状態の良さから出走が決まったパンサラッサだが、2400mはやはり長い印象。一方、タイトルホルダーは長距離GI2勝とスタミナ豊富で速い時計自体は問題ない。イクイノックスとの対決に以前から燃えており、中途半端なレースもしないだろう。パンサラッサが現れたことでイクイノックスさえ脅かす存在になり得る。
タイトルホルダーもキセキのように全力を尽くした競馬ができれば、おのずと結果がついてくるはずだ。
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(G.Tsukamoto/SPREAD編集部)