22日に中京競馬場で第72回神戸新聞杯(GII、芝2200m)が行われる。
今年は、毎日杯を制したメイショウタバルに京都新聞杯覇者のジューンテイク、きさらぎ賞を勝ったビザンチンドリームなど春のクラシック戦線を賑わせてきた馬に対し、メリオーレムやヴェローチェエラなど条件戦を勝ち上がってきた夏の上がり馬が激突。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。
◆【神戸新聞杯2024予想/データ攻略】7頭出しキズナ産駒の“買い or 消し” 「中京だからこそ買うべき」主役候補にフォーカス
目次
■近年は波乱含み、ダービー惨敗でも軽視危険
過去10年、1番人気は【5.1.0.4】だが、2021年から3連敗中。2020~22年に行われた中京開催ではコントレイルがここも勝利し、次走菊花賞で無敗3冠に輝いたものの、シャフリヤール、パラレルヴィジョンは1番人気を裏切る形となっている。
近年は1番人気が不調なこともあって、2014~2018年と2019~2023年の5年間で分けて見ると、前者の平均配当は単勝314円、馬連1134円、馬単1714円、3連複7356円、3連単2万4078円で、後者は単勝430円、馬連9266円、馬単1万5064円、3連複2万2916円、3連単12万3114円と大きな差が発生している。波乱含みのトライアルになりつつあり、今年のやや低調なメンバーを考慮すると高配当に期待できそう。
ただし、1~3番人気以内のワンツー決着は10回中4回、3頭揃って凡走したのは1回のみ。5番人気以内で見ると、複数好走した年は9回あり、配当の押し上げとしては穴馬が飛び込んでくる要素が強い。1~5人気から軸を1頭決め、3連系であれば相手にも1~5人気を複数入れて、穴馬で補強するような馬券の組み立てがベター。
また、前走ダービー組は出走があれば必ず好走しているのが特徴の本レース。ダービー11着のサトノグランツ、9着ジャスティンパレスや11着レッドジェネシスなど惨敗組でも好走を果たしており、重い印候補としても検討する必要がある。
今年はダービー6着のコスモキュランダ(先週のセントライト記念2着)から0秒2差だった京都新聞杯覇者・ジューンテイク、0秒5差の青葉賞2着馬・ショウナンラプンタは展開不向き、切れ負けを敗因とすれば着差からはそう悲観するものではない。また出走取り消しとなったメイショウタバルも軽視はできないか。
■伏兵は大手生産牧場にあり
4~9番人気は【1.3.6.49】で、10回中6回で馬券絡み。残る4回も4着には来ているものの、全て4番人気。また4番人気は3着2回と基本的に人気通りの走りで妙味も薄く、ワンパン不足感が否めない。2、3着のヒモ荒れを狙うなら5~9人気馬。このうちノーザンファームまたは社台ファーム生産馬が【1.3.2.22】と好走馬のほとんどを占め、好走馬6頭すべてが3~4月生まれで【1.3.2.7】複勝率46.2%、複勝回収値242をマークする。
全滅の1~2月の早生まれおよび5月生まれは、2歳重賞から活躍していた早熟馬や、思うようにキャリアを積めなかった馬が目立っていた。全体で見てもキャリア4戦以下は【0.0.2.11】、当日3番人気以内でも【0.0.1.4】と不振傾向にあることを考慮すると、ショウナンラプンタやミスタージーティー、ヴェローチェエラが狙い目になりそう。
10番人気以下は【0.2.1.44】ではあるものの、2020年以降に3頭が好走しており、近年の波乱の立役者になっている。気になる大穴がいれば2連系の馬券でも相手で押さえておく方が得策。
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◆著者プロフィール
シャト美(しゃとみ)
馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。