中山競馬場で行われる第58回スプリンターズステークス(29日/GI、芝1200m)のデータを紹介する。
昨年の覇者ママコチャや、春のスプリント王マッドクール、悲願のGI制覇に期待のかかるナムラクレア、香港からも高松宮記念3着ビクターザウィナー、ムゲンが参戦する秋GI戦線の開幕戦だ。
ここでは過去10年のデータから、予想のヒントになる「前走ローテ」を分析していく。
◆【スプリンターズステークス2024予想/危険な人気馬】「7.1.0.1」が「0.0.0.9」に急降下で“消し” 経験値と人気のギャップに妙味なし
目次
■ステップレースでの成績が重要
過去10年で、前走セントウルS組が4勝2着3回。そのほか前走安田記念組と前走北九州記念組がともに2勝、前走キーンランドC組と前走CBC賞からも1頭ずつ勝ち馬が出ている。
この5レースから2着は7回、3着も8回と出ており、スプリンターズS攻略への近道はこれらのレースにありそう。
だが今年は安田記念と北九州記念、およびCBC賞からの出走予定馬はなし。セントウルSとキーンランドCに照準を合わせ、深堀りしていく。
・セントウルS【4.3.1.44】
・安田記念【2.1.1.6】
・北九州記念【2.1.1.19】
・キーンランドC【1.1.5.37】
・CBC賞【1.1.0.1】
・ヴィクトリアマイル【0.1.0.1】
・函館スプリントS【0.1.0.5】
・高松宮記念【0.1.0.1】
・朱鷺S【0.0.1.1】
・パラダイスS【0.0.1.0】
まずは1、2着でともに最多の輩出を誇る前走セントウルS組。ここをステップに臨んだ馬のうち、好走したのは前走で掲示板内に入っていた馬のみ。その中でも特に2着以内だった馬は【3.3.0.13】で勝率15.8%、連対率及び馬券内率31.6%といった成績で、好走は継続するという傾向だ。
今年は1着トウシンマカオ、2着ママコチャのどちらも出走予定。人気が予想される存在だが軽視はできない。
また、4着から1勝、5着から3着1回と出ているが、3着馬のみ【0.0.0.4】と不吉なデータも。今年の該当馬はモズメイメイ。サマースプリントシリーズでは北九州記念、アイビスSD、セントウルSと連戦し好走を続けた主役の一角だったが、そろそろ疲れも出てくる頃か。
次に、前走キーンランドC組。こちらは【1.1.5.37】と3着馬が多い傾向。こちらも前走で掲示板内だった馬たちが【0.1.5.15】と、この組の好走馬をほぼ占める結果に。
ちなみに、掲示板外から出ているただ1頭の優勝馬は前走8着からの参戦だった14年のスノードラゴン。こちらは同年の高松宮記念でも2着しており、すでに実力を証明している馬だった。
今年の登録馬のうち、前走キーンランドC組は5頭、全馬が掲示板に載った馬だ。なお、こちらもセントウルS同様連対してきた馬が強く、【0.1.4.8】の実績。1着サトノレーヴ、2着エイシンスポッターには追い風だ。
また、こちらもセントウルSにリンクするように3着馬が【0.0.0.4】。こちらの不吉データの該当馬はオオバンブルマイ。遥かなる異国の地で5億円レース優勝を果たした馬はジンクスも蹴散らすだろうか。
■人気の盲点となるローテは
今年は北九州記念とCBC賞の開催時期が入れ替わるイレギュラーもあってか、前述したとおりメインローテとなるレースのうち3レースからの出走がない。こうなると、その他のローテからも出番があるかもしれない。
今回ルガルなどが出走する、前走高松宮記念組は【0.1.0.1】。サンプルは少ないものの2着馬を輩出している。その2着は同年高松宮記念でも2着好走のミッキーアイル。同馬は既にGI馬で、スプリントGIでも好走を繰り返していた馬だった。ルガルは高松宮記念で1番人気だったものの10着、人気に押されるだけの実力は示しているものの、GIの舞台で10着だったという結果は推しづらいか。
人気の盲点になりそうなウイングレイテストの前走アイビスSD組は、過去10年で【0.0.0.4】。ただしこちらは過去20年に期間を広げてみると、先に挙げた5レース以外で唯一優勝馬を輩出している国内レース。
その唯一の優勝馬は、鮮烈な印象を残したカルストンライトオ。当時キャリア31戦目のカルストンライトオは、6歳で出走馬中で最年長の1頭だった。
同じくウイングレイテストもすでに30戦以上を数えるキャリアで登録馬の中では最高齢の7歳。5走前のスワンSでようやく重賞初制覇の苦労人も、スプリント路線を主戦場と定めた近走での安定した成績は見逃せない。
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