今週は京都競馬場でマイルCS(芝1600m)が行われる。安田記念、昨年のマイルCS上位馬が揃った今年はハイレベルな戦いが期待できそうだ。
ここでは、2011年以降の京都で開催された10年データからナミュールとセリフォスにフォーカスしたデータを取り上げる。
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目次
■連覇狙うナミュールに“馬券内率80%”
昨年のマイルチャンピオンシップで豪脚を披露し、悲願のGIタイトルを手にしたナミュール。勢いそのままにドバイターフ2着、安田記念2着とGI戦線の常連としてすっかり定着した1頭だ。連覇を狙う今年は休み明けでの参戦。吉と出るか凶と出るか……データが下した結論は?
・ハービンジャー産駒【2.1.1.1】
馬券内率に換算すると80%。昨年のナミュールのみならず、過去にはペルシアンナイトが3年連続馬券内と好相性を示している点は見逃せない。本レースにおけるハービンジャー産駒は“買い”一択だ。
さきほど休み明けローテでの参戦と記したが、これまでの休み明け成績【3.3.0.1】を見るより杞憂に終わりそう。鞍上に先週のエリザベス女王杯を制したC.デムーロを迎える今回は必勝態勢と言えるし、連覇に向けて視界良好と捉えてよさそうだ。
■セリフォスの鬼門となる“0%データ”
同じマイルCS勝ち馬でもセリフォスにはマイナスデータが浮上してしまう。3歳時に阪神開催の本レースを勝利。掲示板内を確保し続ける近走内容からノーマークは危険と思いたいところだが、血統面の不安材料は否めない。
・ダイワメジャー産駒の成績【0.1.0.12】
京都開催のマイルチャンピオンシップ×ダイワメジャー産駒は鬼門。昨年2番人気だった本馬に加えてコパノリチャード、カレンブラックヒル、レーヌミノルといったGI馬がことごとく凡走を喫している。計6勝を挙げる阪神芝1600mGIとは雲泥の差となる“勝率0%データ”だ。
セリフォスについて補足すると、5歳秋以降のダイワメジャー産駒のGI成績【0.0.0.31】も重くのしかかる。4歳春まで先着続きのソウルラッシュに近走は東京でも先着できなくなっており、押さえの△を打つぐらいなら、ここは思い切って“消し”の選択に舵を切りたいところだ。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。