今季のメジャーリーグは、ナ・リーグ西地区ドジャースが4年ぶり8回目の世界一を奪還して幕を閉じた。とりわけプレーオフで輝きを放ったのが、ベテランのフレディ・フリーマン内野手。レギュラーシーズンの本拠地最終戦で右足首を負傷、地区シリーズ直前に肋骨を骨折しても強行出場を続け、ワールドシリーズMVPに輝いた。
フリーマンの輝かしいキャリアを支えているのが、優れたコンタクト能力だ。3年連続で全打者トップに立った「Sweet Spot(スイートスポット)%」を公式のデータページ『Baseball Savant』で掘り下げてみる。
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■大舞台で無類の強さを発揮
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FREDDIE FREEMAN #WALKOFF GRAND SLAM pic.twitter.com/LlVU1ZGyGx— MLB (@MLB) October 26, 2024
フリーマンは、2007年にドラフト2巡目全体78位でブレーブスに入団。10年にメジャー初昇格を果たすと、翌11年には157試合に出場して21本塁打。打率3割、OPS.900前後の安定した打撃を毎年続け、20年にはナ・リーグMVPに選出。19年から21年は一塁手部門で3年連続シルバースラッガー賞を獲得した。
ドジャース移籍後の22年は打率.325、昨季は.331と好成績を維持。今季も5年ぶりに打率3割を下回ったものの、右手中指を骨折したまま出場を続けて22本塁打89打点をマーク。ヤンキースとのワールドシリーズでは、逆転満塁サヨナラ本塁打を放つなど、大舞台で無類の強さを見せた。
■「的確に打ち出す能力」が全打者トップ
フリーマンが、3年連続でメジャー全打者トップを記録した「Sweet Spot%」とは、安打になりやすい角度8°から32°の打球割合を示すもの。打球速度こそメジャー平均をやや上回る程度だが、選球眼に優れており四球率が高く、三振が少ない。
2015年に導入されたMLB公式の分析システム『スタットキャスト』において、フリーマンは16年、20年、22年、23年、24年と「Sweet Spot%」でナンバーワンに立っており、ボールを的確に打ち出す能力が群を抜いている。
来季36歳を迎えるフリーマンは、球界屈指のナイスガイとして日本でも大きく知名度を上げるシーズンとなった。大谷翔平投手、ムーキー・ベッツ内野手とともに、世界最強のトリオを結成する頼れるベテランに今後も注目してほしい。
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