【チャンピオンズC/全頭診断】武豊騎乗サンライズジパングは「0.0.0.8」で“消し” 騎手トレンドで「2.1.1.0」該当馬が浮上

【チャンピオンズC/全頭診断】武豊騎乗サンライズジパングは「0.0.0.8」で“消し” 騎手トレンドで「2.1.1.0」該当馬が浮上

今週は中京競馬場で、第25回チャンピオンズC(GI、ダ1800m)が行われる。国内トップクラスのダートホースが冬の中京に集結した。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬16頭の全頭診断を行う。

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■チャンピオンズカップ2024 出走予定馬全頭診断

・1枠1番 クラウンプライド

一昨年の本レース2着馬。その後は国内で勝ち切れない戦いが続いたが、マーキュリーCで久々の勝利、連覇達成のコリアCではのちのJBCクラシック勝ち馬ウィルソンテソーロを下した。惨敗を喫した昨年は終始外々を回るロスが大きく参考外。1枠1番を引き当てた今年はヒモ穴候補としてケアしたい。

・1枠2番 レモンポップ

今回が引退レースとなるディフェンディングチャンピオン。1400mが主戦場だった4歳時のイメージから距離不安の声が常に囁かれているが、上がり3F2位の脚で逃げ切った昨年のパフォーマンスから、極端に評価を下げる理由にはならないだろう。距離延長ローテの成績は【5.1.0.0】と勝ち切るケースが多数。坂路でも前走より動けており、ここも上位評価は揺るがない。

・2枠3番 ハギノアレグリアス

馬番4番以内の成績【2.1.1.0】が示すとおりの内枠巧者。その内容も斤量59.5キロでの勝利、カラ馬がいて不完全燃焼の東海S2着など申し分ないものだ。騎手のJRA初GI制覇が続く今年のトレンドから、岩田望来も悲願達成なるか……そのあたりも含めて注目の1頭。

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・2枠4番 ペプチドナイル

11番人気でフェブラリーSを制し、一躍ダート路線のトップグループに上り詰めた馬。同レースは600m通過33秒9の激流を4角4番手から押し切る好内容で、レモンポップを追い詰めた前走マイルCS南部杯の走りも上々と言えるものだった。叩き2戦目の成績【4.1.0.1】が示すとおりの叩き良化型。淀みなく流れる想定の今回は、ベテルギウスSのように控える競馬でのイン差しに期待したい。

・3枠5番 ペイシャエス

この馬で評価したいのは2走前。斤量58キロを背負い、理想的な立ち回りをみせたドゥラエレーデを差し切ったレースだ。休み明けの前走武蔵野Sは600m通過33秒8の激流に飲み込まれたが、勝ち馬とは0秒4差。叩き2戦目の成績【0.0.3.0】から、3着のゾーンで穴妙味を感じる1頭と言える。

・3枠6番 ドゥラエレーデ

札幌記念、みやこSと惨敗が続く馬。2番人気11着の前走は砂を被る競馬で馬がやる気をなくしたような印象を受けた。今回も内めの枠だが、自身より外をみるとミトノオー以外に何が何でも逃げ先行という馬は不在。砂を被らず外めの好位キープなら見直し可能だ。

・4枠7番 セラフィックコール

川崎記念→帝王賞と地方交流GIで馬券外続き。約半年ぶりの実戦がこの条件では分が悪い印象も、みやこSまでのパフォーマンスは鮮烈だった。惨敗を喫した昨年は使い詰めローテと初コースの影響あり。この馬のポテンシャルをまだ諦めたくはない。

・4枠8番 ウィルソンテソーロ

前走JBCクラシックで悲願のGI初勝利。他馬が避ける馬場の内めをスルスルと進出し突き抜けたレースは、皐月賞2012のゴールドシップを思わせるものだった。昨年2着の舞台替わりになんらマイナス要素はないかもしれないが、個人的にはコリアCから始動したローテーションが気がかり。韓国→佐賀→中京の臨戦過程は決して楽ではないだろうし、能力を認めつつ中心に据えるには躊躇してしまう。

・5枠9番 テーオードレフォン

リステッド競走を制して臨むGIレース。さすがに相手が強い印象は否めず、上位進出への壁は高そうだ。

・5枠10番 アーテルアストレア

昨年参戦した本レースは勝ち馬と1秒離される結果に。牝馬限定の地方交流重賞でも取りこぼしがある馬で、ここでの前進を望むのは酷に映る。

・6枠11番 ミトノオー

逃げて惨敗を繰り返す現状。クセのある中京ダート未経験馬でもあり、強調材料は乏しい。

・6枠12番 サンライズジパング

前走みやこSを好時計で制した3歳馬。いつ沈んでもおかしくない手応えから差し切った底力は立派も、自分のタイミングで進出可能な外枠だからこそ成し得た芸当との見方もできる。過去10年のチャンピオンズCにおいて、前走みやこSを4角2番手以下で勝った馬の成績は【0.0.0.8】。未経験の中京かつ【0.0.1.1】の良馬場想定でもあり、思い切って“消し”の選択肢も浮上する。

・7枠13番 ミックファイア

3歳秋以降は精彩を欠くレースに終始。C.ルメールの腕をもってしても馬券内突入は難しいと言わざるを得ない。

・7枠14番 スレイマン

前走テレ玉杯オーバルスプリントは7歳を迎えた地方馬の後塵を拝してしまった。ここでの強調材料は乏しい。

・8枠15番 グロリアムンディ

今年使われた重賞は【0.0.0.3】掲示板内なし。GIのメンバー相手では厳しいだろう。

・8枠16番 ガイアフォース

初ダートのフェブラリーSで2着と、砂適性は申し分なし。ただ近2走はいずれもマイル戦で、掲示板外のない得意距離の恩恵があったのもまた事実だ。1800mへの距離延長に加えて、今回引き当てたのは8枠16番。距離ロスを強いられる可能性が高く、一筋縄ではいかないだろう。

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UMAJIN.netより一部編集・転載(2024年11月28日 18:00公開の記事

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。