ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手は30日(日本時間31日)、本拠地エンゼル・スタジアムでのニューヨーク・ヤンキース戦に「2番DH」でスタメン出場。3試合ぶりとなる42号ソロを放ち、本塁打王争いで2位のサルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)との差を再び4本とした。大谷はこの日、4打数1安打1打点で、打率は.264。チームは8-7で勝利した。
打球速度約180キロ、飛距離約131メートルの特大弾は現地メディアでも大きく報じられ、ヤンキースのブーン監督も「我々には大きな痛手だった」と振り返っている。
◆【実際の映像】スイング直後の“確信歩き”に本拠地ファンも総立ちで熱狂! 敵将も悔やんだ大谷翔平の42号を一塁ベンチからのアングルで振り返る
■元同僚ヒーニーの失投を見逃さず
5-5で迎えた5回。先頭で打席に入った大谷は、ヤンキースの2番手・ヒーニーのカーブを完璧に捉え、右翼席へ運んだ。元同僚左腕から放った42号ソロは、打球速度111.8マイル(約180キロ)、角度38度、飛距離431フィート(約131メートル)を計測。現地実況が「深く、そして高く」と形容したように、打球は大きな放物線を描いてスタンドへ飛び込んだ。
3試合ぶりとなる一発を受けて、米地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のジャック・ハリス記者が「ショウヘイ・オオタニがモンスターホームランを放った」とツイートすれば、「Fox Sports MLB」のアナリスト、ベン・バーランダー氏は「ショウヘイ・オオタニは絶対的なレジェンドであり、誰も彼を捕まえることはできない」とつづった。また、「MLB Stats」のTwitterアカウントは、「今季42本塁打のうち22本が110マイル以上の打球速度」と、大谷のすごさをデータで紹介した。
■悔やむ敵将「大きな痛手だった」
MLB公式サイトなどが記者会見の様子を伝えており、マドン監督は大谷の特大弾について「431フィートか。そもそも飛距離には興味はないが、なんというか、もっと遠くに飛んだように見えたね」と感想を口にすれば、ヤンキースのブーン監督は「すっぽ抜けをオオタニに持っていかれた。本塁打は見たくなかった。我々には大きな痛手だった」と振り返っていた。
この日の試合前、28日(同29日)のサンディエゴ・パドレス戦で相手投手の直球が右手首付近に当たった影響で、先発予定だった31日(同9月1日)の登板回避が発表されていた。痛みが引かず、「打者としてはプレーできるが、投球には問題がある」という首脳陣の判断だった。さらに、負傷離脱中の主砲マイク・トラウトのコンディションがリハビリを経ても戻らず、残り全試合欠場という情報が駆け巡り、マドン監督もその可能性を認めていた。
手首の痛みと戦い、さらに「トラウタニ」再結成が遠のく中、一振りでネガティブな雰囲気を払拭した大谷。周囲の心配も杞憂に終わりそうだ。
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文・SPREAD編集部