【毎日王冠/騎手データ】高い馬券内率を誇る3騎手のボックス推奨 勝率33%→50%の“爆跳ね”条件にも着目

 

【毎日王冠/騎手データ】高い馬券内率を誇る3騎手のボックス推奨 勝率33%→50%の“爆跳ね”条件にも着目

10日は東京競馬場で伝統のGII・毎日王冠(GII、芝1800m)が行われます。

1984年以降は基本的に東京芝1800mを舞台に行われてきた重賞で、今回は毎日王冠の過去データを基に気になる騎手データを見ていきましょう。

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■着順と人気のバランスに優れるのが川田将雅騎手

今年の毎日王冠に乗り鞍があり、2000年以降の毎日王冠(2002年の中山開催を除く)で騎乗経験があるのは次の11騎手です。


[2000年以降]毎日王冠(2002年の中山開催を除く)の騎手別成績

人気以上の着順を記録できている騎手は多いのですが、中でも着順と人気のバランスに優れるのが川田将雅騎手。連対率こそ12.5%ですが、複勝率は50%と高い数値を記録しています。

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2008年のアドマイヤフジ(10番人気3着)、13年のクラレント(5番人気3着)、17年のサトノアラジン(5番人気2着)、18年のキセキ(6番人気3着)と伏兵級の扱いを受けている馬を馬券圏内に持ってきているのがポイントです。また、16年のステファノス(2番人気5着)を除く7頭で人気以上の着順を記録できていることも大きな強調材料。

同騎手は今年の毎日王冠で安田記念の覇者ダノンキングリー(牡5、美浦・萩原)に騎乗予定ですが、人気にきっちり応えてくれそうです。

■福永祐一騎手は高い勝率が魅力

そして次に取り上げるのが、集計期間内33%と高い勝率を誇る福永祐一騎手。

集計期間内で5鞍以上の騎乗がある騎手の中で最も高い勝率を記録していて、2001年のエイシンプレストン(5番人気)、10年のアリゼオ(6番人気)、11年のダークシャドウ(1番人気)、そして13年のエイシンフラッシュ(4番人気)の4頭を優勝に導いています。さらに同騎手の枠順別成績に着目。1-4枠、5-8枠で成績がガラリと異なり、5-8枠に入った際は【3.0.1.2】と勝率が50%にまで上昇します。

今年はドバイターフ2着のヴァンドギャルド(牡5、栗東・藤原英)に騎乗予定で、同馬が入った枠はデータ上プラスに考えられる8枠。この枠順なら1着まで意識できるかもしれません。

■連対率重視ならC.ルメール騎手

最後に取り上げるのが、連対率60%を記録するC.ルメール騎手。

2017年のソウルスターリング(1番人気8着)の結果が響き、人気と比べると着順は落ち込むものの、16年のアンビシャス(3番人気2着)、18年のステルヴィオ(3番人気2着)、20年のサリオス(1番人気1着)と3度の連絡みがあります。同騎手は今年の毎日王冠でNHKマイルC覇者のシュネルマイスター(牡3、美浦・手塚)に騎乗予定。前日12時段階では1番人気に推されていますが、C.ルメール騎手が跨る以上、嫌うよりは信頼したほうがよさそうです。

さて、今回は毎日王冠の気になる騎手データを見ていきましたが、上位3騎手と他騎手との間で馬券に絡む確率に大きな差が見られました。

騎手データを重視した場合、川田将雅騎手騎乗のダノンキングリー、福永祐一騎手騎乗のヴァンドギャルド、C.ルメール騎手騎乗のシュネルマイスターの3頭ボックスを買うのが最善手と感じます。

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著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。