■精神面の成長で掴んだ逆転勝利

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最終セット(10ポイントタイブレーク)では、1ポイント目からチームジャパンのエンジンはフルスロットル。声を掛け合い、共にペアの背中を押し合った。穂積は読みの良さから確実にアタックポイントを逃さない好プレーを見せ、二宮は四方八方に走り回って素晴らしいディフェンスを見せたかと思えば、ネットで相手のストレートアタックを誘ってキャッチボレーで鮮やかにエースをお見舞いした。9-7で迎えたマッチポイントでは、8本のラリーの末、マルティンコバのフォアがネットにかかり、穂積と二宮は両手を突き上げ、逆転勝利に喜びを爆発させた。
勢いに乗るふたりが次に見据えるのは、開催目前となった全豪オープンだ。二宮は全豪に向けて「1つずつ勝ち進めるように頑張ります!」と、勝負師の目を輝かせながら活気ある言葉で更なる成長を誓い、穂積も開催国への感謝とともに決意を新たにした。
「去年からオーストラリアの方々は長いロックダウンをされてきて、本当に辛い時間を過ごされてきたと思います。そんななか、世界各国から選手を受け入れ各大会や全豪を開催してくださることに本当に感謝しています。試合を見に来てくださる方たちには、私たちのプレーから少しでもポジティブなエネルギーを感じてもらえたら嬉しいです!」。
ダブルスの必勝法として「1+1=3」という言葉がよく使われる。今回の2人はまさに力を合わせ、この方程式を成立させた。この勢いを追い風に、全豪オープンでの穂積・二宮ペアの雄姿が楽しみだ。
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著者プロフィール
久見香奈恵●元プロ・テニス・プレーヤー、日本テニス協会 広報委員
1987年京都府生まれ。10歳の時からテニスを始め、13歳でRSK全国選抜ジュニアテニス大会で全国初優勝を果たし、ワールドジュニア日本代表U14に選出される。園田学園高等学校を卒業後、2005年にプロ入り。国内外のプロツアーでITFシングルス3勝、ダブルス10勝、WTAダブルス1勝のタイトルを持つ。2015年には全日本選手権ダブルスで優勝し国内タイトルを獲得。2017年に現役を引退し、現在はテニス普及活動をはじめ後世への強化指導合宿で活躍中。国内でのプロツアーの大会運営にも力を注ぐ。










