■ダイレクトリマッチでのタイトル奪還は過去4度
では、注目の再戦はどちらに分があるだろう。過去、日本人チャンプが王座を陥落しダイレクトリマッチでタイトルを取り返した例は、輪島功一の2度、徳山昌守、村田諒太の4例しかない。一方、返り討ちにあった例はその何倍もある。
確かにアウトボクサーの拳四朗にとって、どっしり構えて思い切りよくカウンターを狙う矢吹はやりにくい相手だ。やはりチャンピオンが有利なのか。第1戦の拳四朗の敗戦は、試合前の準備不足に尽きる。序盤でポイントを失い、公開採点で精神的プレッシャーを高めてしまった。今回こそしっかりと準備をして、一流のアウトボクシングを見せてくれるに違いない。
試合後、リング上で号泣した悔しさは、自分自身に向けられたものだろう。思い起こせば、不祥事やライセンス停止という過去もあった。ここで負けたら選手生命は終わりかねない。本欄は期待を込めて、挑戦者である拳四朗の判定勝ちを予想したい。
一方、初防衛を目指す矢吹は「寺地選手は総合力が高い。チャレンジャー精神でいきます」と謙虚にインタビューに答えている。第1戦で見せた、思い切りのいい右のフックやストレートを武器に、自分の試合に徹すれば初防衛も不可能ではない。クリーンで見応えのあるファイトを期待する。
矢吹正道vs.寺地拳四朗 中継情報
3月19日:13:30〜
ABEMA(13:30 〜 19:00)
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著者プロフィール
牧野森太郎●フリーライター
ライフスタイル誌、アウトドア誌の編集長を経て、執筆活動を続ける。キャンピングカーでアメリカの国立公園を訪ねるのがライフワーク。著書に「アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅」「森の聖人 ソローとミューアの言葉 自分自身を生きるには」(ともに産業編集センター)がある。デルタ航空機内誌「sky」に掲載された「カリフォルニア・ロングトレイル」が、2020年「カリフォルニア・メディア・アンバサダー大賞 スポーツ部門」の最優秀賞を受賞。










