【Bリーグ】広島ドラゴンフライズ移籍の辻直人が川崎ブレイブサンダース戦で痛感した古巣・旧友たちの「壁」

 

【Bリーグ】広島ドラゴンフライズ移籍の辻直人が川崎ブレイブサンダース戦で痛感した古巣・旧友たちの「壁」
広島ドラゴンフライズでプレーする辻直人 撮影:Shinji Fujiwara

■「川崎ファミリーのみなさんの温かさに触れた」

この初対戦を楽しみにしていたのはもちろん選手だけではない。

神奈川県川崎からも注目の試合へ多くのファンが足を運んだ。試合開始時間よりもかなり早く会場を訪れた観客数が、日頃の試合よりも多かったと聞いた。それほど選手たちの再会の瞬間を目撃したいと多くのファンが待ち望んでいたのだ。あるファンに話を聞くと「対戦はとても複雑だけど、どこのチームへ行っても辻選手のことは応援している大好きな選手」と語っていた。その表情や言葉から辻がどれほど愛される選手なのかが伝わる。遠方から詰め掛けたファン、変わらず声援を送るファンの姿を見て辻の奥様は涙を流していたことを教えてくれた。辻自身も負けた後にファンに手を振り挨拶をしながら「ウルウルと正直来てしまった。川崎ファミリーのみなさんの温かさに触れありがたい」と感謝を述べていた。
 

試合後、記者会見での辻直人 撮影:Shinji Fujiwara

篠山は最後に「彼が選んだ決断を尊重して送り出した。川崎で培った経験や文化がある。リーダーシップを持って広島の地でバスケットボールを盛り上げてほしい」とメッセージを送っていた。元チームメートだけでなく、広島のファン、さらには東芝や川崎時代から応援を続けるファンの後押しもある。ここまで愛される選手はなかなかいない。だからこそ思いきり悔いなく挑戦を続けてほしいと思う。

「シューターのポジションは誰にも譲りたくない。ボールを持った時にファンがワクワクする選手でいたいし、シュートも打ててクリエイトもできる選手として突き詰めていきたい」と常にブレない目標がある。32歳になった今も常に向上心を持ち成長することを忘れない。この先、間違いなく広島で新たな文化を築き上げていくに違いない。残り少ないシーズン、辻が広島をどう牽引していくのか見逃せない。

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■著者プロフィール

木村英里(きむら・えり)
●フリーアナウンサー、バスケットボール専門のWEBマガジン『balltrip MAGAZINE』副編集長

テレビ静岡・WOWOWを経てフリーアナウンサーに。現在は、ラジオDJ、司会、ナレーション、ライターとしても活動中。WOWOWアナウンサー時代、2014年には錦織圭選手全米オープン準優勝を現地から生中継。他NBA、リーガエスパニョーラ、EURO2012、全英オープンテニス、全米オープンテニスなどを担当。

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