【プロ野球】日本シリーズ、ヤクルトの敗因か… 試合前のシートノックを2試合のみの謎

 

【プロ野球】日本シリーズ、ヤクルトの敗因か… 試合前のシートノックを2試合のみの謎
26年ぶりオリックス・バファローズ日本一の文字が踊る各紙

■「心身の準備」であるキャッチボール

日本で学生野球を経験してきた選手たちはどう思ったか。

4つしか負けられない日本シリーズにおいて、3試合がエラーが直接の敗因になった。解説者からそう指摘されてもしかたない。投手はシートノックには入らないのだし、監督の意図もわかる。これが痛恨の失策の原因だというつもりはまったくない。

ただ、子供のころからこれを習慣として来た日本人選手たちの中には、「試合前にノックを受けておきたいが、監督の指示だからしかたない」と思った選手もひとりやふたりはいたのではないだろうか。

これと同様の「心身の準備」が投手のベンチ前のキャッチボールである。大リーグでも国際試合でもブルペン以外で投手が投げることは禁止されている。2006年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でダルビッシュ有がダッグアウトの中で壁にボールをぶつけて準備をしていたのが印象に残る。日本で育った投手は自軍の攻撃で二死になると、必ずダッグアウト前でキャッチボールをする。指名打者でない野球では打者や走者になってこれができないときはいやなものだ。

しかし、気にしなければ気にならないものかもしれない。大リーグで数年を過ごした伊良部秀輝は阪神タイガース時代にはこれをやっていなかった。

コリジョンルールとか、リクエスト制度とか、申告敬遠など、アメリカの変更に倣ってきたシステムも、このダッグアウト前のキャッチボール禁止事項だけはNPBは追従していない。

日本の学生野球では、コリジョンを適用する必要があるような激突は以前からなかったので、この点の変化はないしリクエストも取り入れていない。しかし、申告敬遠は導入し、試合中ブルペン以外でキャッチボールを禁止することも学生野球は受けて入れている。日本の学生野球の投手たちはどう思っているのだろう。

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著者プロフィール

篠原一郎●順天堂大学スポーツ健康科学部特任教授

1959年生まれ、愛媛県出身。松山東高校(旧制・松山中)および東京大学野球部OB。新卒にて電通入社。東京六大学野球連盟公式記録員、東京大学野球部OB会前幹事長。現在順天堂大学スポーツ健康科学部特任教授。

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