【中山金杯/脚質傾向】上がり最速より“3位”が優位 先行勢に注目も「抽選組」の存在がカギ

 

【中山金杯/脚質傾向】上がり最速より“3位”が優位 先行勢に注目も「抽選組」の存在がカギ
[中山金杯]過去10年の脚質傾向

5日に中山競馬場で行われる第72回・中山金杯(GIII、芝2000m)の過去10年データを紹介する。

前走・中日新聞杯でクビ差2着のマテンロウレオ、前走・甲斐路Sを快勝しオープン入りしたラーグルフ、ラジオNIKKEI賞勝ちのフェーングロッテンら明け4歳馬を中心に、重賞で善戦が続くアラタウインキートスなどが出走予定だ。

ここでは予想のヒントになる「脚質傾向」を分析していく。

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■前で押し切る持久力が求められる

過去10年、逃げ【0.1.1.8】、先行【4.5.1.23】、差し【6.3.7.53】、追込【0.1.1.45】と中団で競馬を進めた馬が中心。逃げや追込の極端なポジションでは通用しない。

[中山金杯]過去10年の脚質傾向

ウイニングポジションは【5.6.2.34】を誇る4角3~6番手。昨年のレッドガランは4角6番手から上がり3F3位の脚で優勝、2021年のヒシイグアスら4角6番手以内が4位までを独占、20年もトリオンフら4角6番手以内が5位までを独占している。また、上がり3Fの成績は1位が【1.1.1.9】、2位が【1.0.2.8】、3位が【4.0.1.9】、4・5位が【2.2.3.9】、6位以下が【2.7.3.94】となっており、最速よりも前で押し切る持久力が求められている。

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特に、上がり3位の馬が勝率・連対率28.6%、複勝率35.7%とトップクラスの成績を誇っている。2019年には58キロのハンデを背負ったウインブライト、21年はヒシイグアス、22年はレッドガランが上がり3位の末脚で優勝しているだけに上がり最速よりも、持久力がある馬に注目したい。

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■小回り中山に合うウインキートス

マテンロウレオは、前走の中日新聞杯では4角4番手から上がり9位で2着に、2走走前のアンドロメダSでは4角3番手から上がり3位で優勝している。中山は3戦全てが掲示板外だが、ホープフルSや皐月賞で上がり上位の脚を繰り出し、1秒差以内の負けなら悲観する内容ではない。むしろ脚質的には中山は合いそうだ。

ラーグルフは全4勝が全て上がり最速。ただし、キレキレの追込馬というわけでもなく、重賞・GIに入るとむしろ瞬発力で劣る。中団からじわりと脚を伸ばすタイプだけに、前走のように発馬をスムーズに決めて好位で競馬ができれば悲願の重賞タイトルに手が届く。

前述2頭以上に注目はウインキートス。取り口がうまく4角では必ず勝負圏内で立ち回ってくるレースぶりは、小回り中山にアジャストする。事実、中山は【2.5.2.4】で複勝率69.2%とハイアベレージ。ハンデ1キロ増でも侮れない。

問題は「ハナ」争い。抽選組の逃げ馬シャムロックヒルが出走してくれば隊列はわかりやすいが、本馬が抽選落ちなら、不振の逃げをウインキートスが担う可能性もある。

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文●SPREAD編集部