13日は新潟競馬場でサマーマイルシリーズの3戦目となる関屋記念(GIII、芝1600m)が開催されます。
今回は新潟競馬場が左回りになった2001年以降の過去データを基に気になる騎手データを見ていきます。
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目次
■三浦皇成騎手は素の数値が優秀
今年の関屋記念に騎乗する騎手の中で、過去騎乗経験があるのは16騎手。各騎手のデータは次の通りです。
本重賞は騎手ごとの良し悪しがはっきりデータに出ていますね。特定の騎手が何度も活躍する傾向が確認でき、ここでの乗り方を熟知する騎手を狙うのが正解です。
まず取り上げるのが連対率60%の数値が輝く三浦皇成騎手です。
2009年のスマイルジャック(2番人気1着)、20年のトロワゼトワル(8番人気2着)、22年のウインカーネリアン(1番人気1着)と3度の連対があり、人気でも伏兵でも怖い騎手です。
注目ファクターは騎乗馬の前走距離で、【三浦皇成騎手】×【前走マイル戦出走】は【2.1.0.0】の勝率66.7%、連対率100%。先述の3頭が綺麗に該当するデータで、このパターンに合致するようなら買いです。
さて、今年の関屋記念で三浦皇成騎手とタッグ結成予定なのが前日17時時点10番人気のビューティフルデイ(牝5、美浦・国枝栄厩舎)。
残念ながら前走マイル戦出走には該当しないものの、素の数値そのものが優秀ですからこの人気なら押さえておくべきでしょう。
■北村宏司騎手はベタ買い推奨
続いて着順と人気のバランス、連対率とも優れる北村宏司騎手のデータを見ていきます。
同騎手は2010年代の関屋記念で大活躍。2010年のレッツゴーキリシマ(6番人気1着)から14年のサトノギャラント(6番人気3着)まで5年連続の馬券絡みがあります。
注目要素は騎乗馬の年齢で、【北村宏司騎手】×【3-5歳】の組み合わせは【2.1.2.1】で連対率50%、複勝率83.3%。単勝回収率は311%、複勝回収率は270%ですからベタ買いが推奨です。
そんな同騎手が今年の関屋記念で跨るのが前日17時時点13番人気のフィアスプライド(牝5、美浦・国枝栄厩舎)。
熱いデータに該当する以上、人気は全くなくても押さえておくのが良さそうですね。
■菅原明良騎手は軸で考えたい
さらに過去サンプル数は2鞍と少ないながら着順と人気のバランスから取り上げたいのが菅原明良騎手です。
同騎手は2021年の関屋記念で6番人気のカラテを2着に導きました。また、新潟芝マイル重賞(※全3鞍)に広げて集計しても平均人気「7.7」に対し平均着順「4.0」と優秀です。
今年の関屋記念では前日17時時点2番人気のララクリスティーヌ(牝5、栗東・斉藤崇史厩舎)に跨りますが、人気以上に走る傾向から1着まであるかもしれません。軸扱いでいいでしょう。
■M.デムーロ騎手は買いづらい
最後に前日17時時点1番人気のディヴィーナ(牝5、栗東・友道康夫厩舎)に騎乗を予定するM.デムーロ騎手のデータを見ていきます。
同騎手は2018年のワントゥワン(5番人気2着)でこそ好走歴がありますが、過去8鞍中6鞍で人気より下の着順に敗れています。
2016年のロサギガンティア(2番人気5着)、17年のメートルダール(1番人気12着)のように人気馬で4着以下に負けていたのが気になりますね。
データ上は買い材料が特に見当たらないため、ディヴィーナは軸よりあくまで相手扱いがいいでしょう。データ上は危険な人馬かもしれませんね。
以上、関屋記念の気になる騎手データでした。データ注目騎手は北村宏司騎手、菅原明良騎手騎手の2名です。三浦皇成騎手も加えた3騎手のボックスで万馬券を狙うのも面白そうです。
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追い切り診断
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著者プロフィール
伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。