第75回阪神ジュベナイルF(GI、阪神芝1600m)はアルテミスSを快勝したチェルヴィニアが出走を見送り、後に勝ち上がりが続出した新馬を制したボンドガールも回避。
京王杯S2歳S覇者のコラソンビート、新潟2歳S覇者のアスコリピチェーノと重賞ウイナーは出走するが、にわかに波乱ムードが漂う一戦となった。
◆【阪神ジュベナイルフィリーズ2023予想/追い切り診断】コラソンビートを上回る「S」の最高評価 「デキ文句なし、能力フルの絶好気配」
過去10年、1~3番人気は【7.6.3.14】と比較的、平穏決着となるレースだが、昨年は後に牝馬三冠を達成したリバティアイランドが完勝も、2着は12番人気のシンリョクカ、3着に10番人気のドゥアイズが入った。
阪神ジュベナイルFでは、単勝オッズ30倍以上が過去7頭、馬券内に激走と軽視できない存在。「第二のシンリョクカ」は今年も潜むのか、過去の穴馬好走例から考察する。
目次
■キャリア1戦馬の好走は異例
昨年12番人気2着のシンリョクカは新馬勝ち直後とあり、完全に盲点となった。同馬は10月東京の2歳新馬(芝1600m)を3馬身半差で圧勝、上がり3Fは2位より0秒5速い33秒4と素質の片鱗を見せていた。
今年、新馬勝ちのキャリア1戦馬はニュージェネラルの1頭。
シンリョクカと同じ2枠に入り魅力だが、デビュー戦は新潟芝1400mの不良馬場で半馬身差の勝利。2着以下の馬が次走でことごとく惨敗しており、強調材料が少ない。
そもそも新馬勝ちのキャリア1戦馬は過去10年で【0.1.0.12】。2014年には1番人気のロカが8着に完敗しており、シンリョクカはレアケースと言える。
■重賞好走歴があり伏兵扱い
過去に激走した穴馬の共通点は重賞好走歴にある。昨年10番人気で3着のドゥアイズは前走・札幌2歳Sで2着、21年8番人気2着のラブリイユアアイズは前走・京王杯2歳S3着、15年10番人気で2着のウインファビュラスは2走前・新潟2歳S2着。
重賞で3着以内の好走歴がありながら、キャリアの浅い2歳馬同士の一戦では、重賞勝ち馬や連勝中の馬に目を奪われがちといったところか。
今年はファンタジーS2着のドナベティ、同3着のシカゴスティングらがこれに該当。勝ち馬カルチャーデイさえ下馬評が低いのは、このレースが15→9→12番人気決着だったからだろう。
しかし、今年のファンタジーSは前半34秒1-後半35秒2とタフな前傾ラップ。これを好位から押し切ったカルチャーデイは勝ち時計1分20秒4で駆け抜けたのは優秀と言える。ドナベティとシカゴスティングはインをロスなく立ち回っての浮上。このレースで穴馬候補に挙げたいのは、外から豪快に弾けたカルチャーデイの1頭となる。
■前走・1勝クラス組から1頭指名
最後に、2013年に8番人気3着のフォーエバーモアのパターンも警戒したい。新馬、サフラン賞(1勝クラス)と連勝していたが、この年は牡馬混合重賞を制した牝馬たちに注目が集まり、2戦無敗の同馬は盲点となった。
今年も2013年ほどのハイレベルなメンバー構成ではないが、牡馬混合重賞ウイナーが上位人気を形成。
前走・1勝クラス組はステレンボッシュ、スプリングノヴァ、プシプシーナ、キャットファイト、ミライテーラー(ダート)の5頭。
このうち、ステレンボッシュが人気一角を担うが、ノーザンファーム×国枝栄×C.ルメールのバックボーンが人気を押し上げているのは事実。ならば、同馬をサフラン賞で下したスプリングノヴァも侮れず、逃げて圧勝した新馬から一転、控える競馬を見せた成長ぶりも好感が持てる。
キャットファイトは前走・アスター賞の圧勝により注目度があり割愛。前走・白菊賞勝ちのプシプシーナは、レースセンスの高さは認めるも強調材料が少ない。
今年の穴馬候補には、カルチャーデイとスプリングノヴァの2頭を抜擢する。
阪神ジュベナイルフィリーズ2023 予想コラム一覧
馬券攻略ガイド
【特集】「馬券内率87.5%の妙味が存在」 枠順、予想オッズ、各種予想一覧etc.
騎手データ
【騎手データ】“勝率6割男”に想定6人気の妙味 「2桁人気2着」と重なる大穴Jにも警戒
追い切り評価
【追い切り診断】コラソンビートを上回る「S」の最高評価 「デキ文句なし、能力フルの絶好気配」
【追い切り診断】人気のノーザンF生産馬に辛口「B」評価 「最終追いの動きは正直いまひとつ」
【追い切り診断】サフィラを上回る高評価 「高い完成度だった前走から、さらに上積みを追求」
【追い切り診断】想定“8人気”前後の穴馬に「A」の高評価 「前走をフロック視するのは禁物」
データ分析
【データ攻略】“もう買うしかない”想定4人気以下 「連対率75%」で女王戴冠へ
【データ攻略】“完璧ローテ”で臨む不動の軸候補 「5.1.1.1」該当で鉄板級に
12/9~10 重賞全頭診断
【阪神ジュベナイルフィリーズ】ハーツクライ牝馬に「5.1.1.1」 混戦断つ“馬券内率87%”データ
【カペラS】想定10人気以下に「3.1.1.2」 Hペースと乾いたダートで波乱必至か
【中日新聞杯】人気一角は「0.0.0.13」で“消し”も 穴妙味はディープ産駒
穴馬予想
【穴馬アナライズ】「前走の勝ちっぷりは本物、この人気なら買い」 想定“8人気”前後の刺客
【穴馬アナライズ】「ステレンボッシュが穴人気なら、こちらも……」 単勝オッズ“50倍”前後の盲点
【穴馬アナライズ】「前走は見直し可、タフな競馬がここで活きる」 前日“10人気”以下の爆穴
【WIN5予想】ボンドガール回避も好条件合致で“一点突破” カペラSは想定2桁人気も候補
【危険な人気馬】重賞ウイナーをバッサリ“消し” 「馬券内率1.9%」の高いハードル
血統予想
【血統予想】単回収値「312」で2歳女王襲名へ 「人気一角でも逆らえない」
枠順傾向
【枠順】昨年“2桁人気”で激走の好枠に警戒 連軸候補は「安定の5枠」コラソンビート
ローテ・脚質・過去10年データなど
【前日オッズ】“ピンかパー”の1人気にコラソンビート 複回収値「338」ゾーンに入った大穴候補とは
【前走ローテ】アスコリピチェーノに「0.1.0.4」の危険データ 狙いは“馬券内率60%”の良血馬
【脚質傾向】決め手とスピードの王道勝負 想定8番人気に好走条件合致「舞台適性あり」
【人気傾向】ボンドガール回避でサフィラ一択か “連対率6割超”ノーザンF生産馬が強いレース
【随時更新中】芸能人・著名人の予想まとめ
「9人気3着ドゥラエレーデ指名の猛者現る」芸能人・予想家の本命&注目馬予想一覧
(G.Tsukamoto/SPREAD編集部)