今週は、第170回天皇賞・秋(GI、芝2000m)が東京競馬場で行われる。
ドバイからの始動戦となる三冠牝馬・リバティアイランド、秋の盾5勝のルメール騎手がエスコートするレーベンスティール、昨年のリベンジで武豊とともに秋古馬3冠を目指すドウデュース、宝塚記念を好走し力をつけているベラジオオペラとソールオリエンス、札幌記念を制したノースブリッジなど、豪華メンバーが集結。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。
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目次
■3人気以内のワンツーは3回
過去10年、1番人気が【7.1.1.1】と圧倒的。2000年以降で見ても【13.5.2.3】。着外は2006年のスイープトウショウ、11年のブエナビスタ、18年のスワーヴリチャードのみ。牝馬2頭が人気を裏切り着外に敗れているものの、1番人気の4歳牝馬なら【3.1.0.0】と連対率100%。1番人気が想定されるリバティアイランドを疑うのはナンセンスか。
1番人気が連対できなかった近2回においては2番人気が連対を果たしており、過去10年においては1番人気か2番人気が毎年必ず連対している。とはいえ、2番人気と3番人気はそれほど好走率が高くなく、1+2番人気のワンツー決着は1回、1+3番人気は2回、2+3番人気は0回と3番人気以内同士での連対が少ない。また人気3頭で決着したのは2021年のみ、2頭が馬券に絡んだ年は6回ある。5番人気以内で決着したのは3回なので、残り7回は6番人気以下が馬券に絡んでおり、堅め決着ゆえに、伏兵含めてしっかり優劣をつけることがプラス回収に向けてポイントになる。
馬連の平均配当は2226円で3桁配当が4回、10~30倍台が5回、2015年は1人気→10人気の決着で7340円の払い戻しだった。馬単は3453円で馬連と大きな差がない。3連系を買わない場合でも「馬連」だけをがっつり買った方が間違いない。
3連複の平均配当は6794円。万馬券は2回でいずれも2桁人気馬が絡んだ年だ。一方、アーモンドアイが勝った2020年とエフフォーリアが勝った21年は3桁配当で馬連の払い戻しを下回った。20~40倍台が4回、他2回で、3連複はかなり点数を絞る必要があるうえ、高回収率が望みにくい。3連単は2万8991円で、十万馬券が2015年の1回、200~500倍台の万馬券が5回発生している。残る4回は20~80倍台まで。3連系なら「3連単」で万馬券含めた買い目を組むのがベター。
■春GIから評価下がった実力上位馬に要警戒
2番人気以内が毎年1頭が連対していること、3番人気以内同士での連対が少ないことを考慮すると、2列目候補になるのは4~9番人気。その成績は【1.5.5.49】。
このうち、前走GI組は【0.3.1.13】で案外な印象も、このうち前走2番人気以内だった馬は【0.3.1.0】馬券内率100%をマーク。春のGIで人気に支持されるほどの実力馬が、ここで評価が下がるなら妙味あり。
また4~9番人気の関西ジョッキーは【0.2.3.35】複勝率12.5%で、3着以内は16名中3名のみ。このうち川田騎手が3着3回をマークしている。一方、関東ジョッキーは【1.2.2.11】複勝率31.3%、このうち3着以内は11名中5名で、それぞれ違うジョッキーの記録。伏兵なら関東ジョッキーを信頼したいシーンだ。
昨年、展開が向いた面がありつつも2着に好走したジャスティンパレスは、宝塚記念で2番人気。馬場に泣いて10着だったが、今回天気に恵まれれば巻き返し必至。横山和生騎手のベラジオオペラや横山武史騎手のソールオリエンスも3強に割って入る可能性は十二分だろう。
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◆著者プロフィール
シャト美(しゃとみ)
馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。