今週は東京競馬場でジャパンC(芝2400m)が行われる。国内外のGI馬10頭が出走する今年は例年にも増して注目が集まっている。
ここでは、過去10年データからドゥレッツァとスターズオンアースにフォーカスしたデータを取り上げる。
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目次
ドゥレッツァに【3.1.0.1】の追い風
GIを使われた近2走はいずれも馬券外。逆風にさらされたGI馬・ドゥレッツァが参戦をはたす。世代レベルが疑問視されてきた4歳世代の一角。強力な5歳勢、海外馬相手ではさすがに分が悪いか……そんな声を一掃するデータがこちら。
・前年の菊花賞勝ち馬【3.1.0.1】
馬券内に換算すると80%。キタサンブラック、コントレイルといった人気馬はもとより、人気盲点のエピファネイア、キセキも連対圏に突入したことから菊花賞と本レースの相関性がうかがえるデータだ。
ドゥレッツァについて補足すると、関東圏の成績【3.0.1.0】もまた見逃せない材料。タスティエーラがそうだったように、関西圏がメインの古馬王道路線は長距離輸送を強いられる関東馬にとって鬼門となる。ソールオリエンス、タスティエーラと古馬GIで巻き返しが続く4歳世代。今度はこの馬の番なのかもしれない。
■スターズオンアースに【0.0.2.25】該当
その一方で、スターズオンアースにはマイナスデータが浮上。昨年の本レース3着馬にして、有馬記念2着馬。牡馬相手でも互角に渡り合える能力は評価されてしかるべきものだが……今回ネックとなるのは枠順だ。
・8枠の成績【0.0.2.25】
20頭以上が走って連対ゼロ。これをただの偶然で済ませるわけにはいかないだろう。2番人気リアルスティール、4番人気グローリーヴェイズといった海外GI勝ち馬も凡走を喫した“鬼門データ”だ。
これまで馬券内率100%を誇っていた安定株も、前走海外競馬では本来のパフォーマンスを発揮できず。5歳秋を迎えて良化スピードが遅くなる牝馬は珍しくなく、本レースでもジェンティルドンナが5歳時に4着に敗れていた。今回引き当ててしまった8枠と、3月以来の実戦というローテーション。このふたつの壁を越えるミッションはさすがに厳しいか。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。