第44回ジャパンC(24日/GI、東京芝2400m)には、天皇賞・秋を制したハーツクライ産駒のドウデュース、ディープインパクトのラストクロップ・オーギュストロダン、3歳二冠牝馬のチェルヴィニアなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「シンエンペラー」を取り上げる。
◆【ジャパンカップ2024予想/追い切り診断】最高評価「S」はドウデュースかチェルヴィニアか 快勝後も「上積み十二分」で文句なしのレベル
目次
■シンエンペラー
【中間調整】昨年暮れのホープフルSで2着。春のクラシック2冠は皐月賞5着、日本ダービーが3着。勝ち切れないもどかしさは同居するものの、心身ともに未完成な状況ながら崩れず走れているあたりは高いポテンシャルの証明と言えるだろう。秋は海外遠征に挑み、愛チャンピオンSで3着、凱旋門賞は12着に終わっている。
欧州転戦の疲れがどうかというシチュエーションだったが、回復は順調だったようで陣営は10月末にジャパンCへの参戦を表明。11月6日にノーザンファームしがらきから栗東へ戻っている。9日土曜にCWで初時計を出したが、ここでさっそくCW5F67秒0-1F11秒0(強め)をマーク。続く1週前追いには坂井騎手が騎乗し、オープン馬カフジオクタゴンら2頭を相手に終いビッシリ追う3頭併せをこなした。欧州で2戦した後とは思えない順調さだ。
【最終追い切り】レース当週は坂井騎手がコンディションを確認する程度の内容。坂路で古馬1勝クラスに取り付いて楽に併走し、追われてバタつき気味の相手に対して優勢の手応えを保って併入とした。重心が高くなったが許容範囲で、自分の走りに集中できていたのは好感。
【見解】「11月6日に栗東へ帰厩」というのは、帰国後の着地検疫などもろもろの検査を規定通りこなしたうえで考えられる最速のスケジュール。そのスケジュール通り帰ってこれていること自体がまずは順調さの証明と言えるし、初時計でさっそくラスト1F11秒0をマークできているのも牧場で相当しっかり仕上げられたことを物語る。最終坂路追いでも以前見せたフワフワするような面は解消しており、海外遠征経験が大きな糧となったよう。愛チャンピオンS前は夏負け気味だったとのことで、暑さには弱いタイプか。それを考えると涼しくなってきたいまぐらいの時期がちょうどいいのかも。実際、ジャスト1年前の京都2歳Sを快勝している。左回りは新馬戦(東京)、日本ダービー、愛チャンピオンS(レパーズタウン)と崩れていない。好走の可能性は十二分。
総合評価「A」
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追い切り評価
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穴馬予想
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。