今週は、第44回ジャパンC(GI、芝2400m)が東京競馬場で行われる。
今年は、天皇賞・秋を制したドウデュース、オークス2着、秋華賞1着の3歳牝馬チェルヴィニア、海を超えてやってきたディープのラストクロップ・オーギュストロダン、ジャパンC初参戦となるジャスティンパレスなど、豪華メンバーが集結。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。
Advertisement
◆【ジャパンカップ2024予想/データ攻略】ドウデュースとチェルヴィニアの「買い or 消し」 アーモンドアイも該当の“鉄板級ローテ”は
目次
■意外にも1+2人気のワンツーは2回だけ
過去10年、1番人気が【5.1.2.2】と堅実。このうち、前走1着馬は【4.0.2.0】複勝率100%。1+2番人気のワンツー決着は2回、1+3番人気は2回、2+3番人気は0回と、近4年で上位人気同士のワンツーが続いている。しかし、2020年以前の6年間では1~3番人気同士のワンツーは0回。1~3+4~5番人気の組み合わせが5回、残る1回は4+7番人気のワンツー決着だった。
馬連の平均配当は2391円、3桁配当は4年連続で続いており計5回。近4年と2020年以前の6年間で分けると、前者は495円、後者は3685円と、イメージよりもオッズがつくことはしばしばある。馬単の平均配当は4426円。1番人気が勝った年を見ると、馬連の配当と比較しても平均して1.5倍なので、1番人気を本命で買う際も「馬連」に張るだけで十分。逆に1番人気以外から頭で買う際は「馬単」を追加して好配当を狙ってもいい。
3連複の平均配当は4248円、万馬券は1回で3桁配当が4回、10~20倍台が3回。シビアな配当が7割を占めており、馬連の配当と比較して、1倍以下だった年は5回もある。期待値は低めで手を出さない方が賢明。3連単は2万3082円で、10~20倍台が4回。万馬券は5回で、過去10年での最高が2014年、4+3+6人気の決着で9万1790円。また近4年の平均は3525円と「3連単」はある程度絞る必要があるが、2020年以前の6年間の平均は3万6308円と雲泥の差。「堅く収まらない」という想定で進めるのであれば、手広く買うべき。
■単勝3.9倍以下の人気サイドは“馬券内率92%”
3番人気以内【7.6.6.11】のうち、単勝3.9倍以下なら【5.4.4.1】勝率35.7%、複勝率92.9%と絶対的存在。2強が想定されるドウデュースとチェルヴィニアはいずれも嫌うのは得策ではなさそう。逆に4.0倍以上つく3番人気以内は【2.2.2.10】なので、過信はできない。
【3.3.2.12】の4~5番人気のうち、関西馬が【3.2.1.5】連対率45.5%をマーク。騎手別で見ると、外国人ジョッキーが【2.0.2.3】複勝率57.1%、複勝回収値137を記録する。関東馬は全体で見てもアーモンドアイの2勝を含む7頭のみで【3.3.2.38】と劣勢だ。しかも、このうち鞍上がルメール騎手以外だと【0.1.2.37】と悲惨。逆を言えば、関東馬でもルメール騎手なら【3.2.0.1】で買いとなる。やはりチェルヴィニアには重い印が必要そう。
昨年3着でビュイック騎手の好騎乗が光った関東馬スターズオンアースは今年川田騎手の手替わりで昨年以上を目指せるか、やや不安が残る。オーギュストロダンは近年不振の海外勢だが、騎乗するムーア騎手がジャパンC参戦を進言しただけに、アッと驚かせるパフォーマンスを披露しても不思議じゃない。
6~9番人気は【0.1.2.37】と馬券絡みは多くないものの、好走馬3頭は父がディープインパクトかハーツクライ。伏兵なら、府中の高速馬場に対応できるサンデーサイレンス系を押さえるのがマストだろう。ただ、キタサンブラック産駒のソールオリエンスは母父Motivatorの影響か本質的に高速馬場向きでない点が懸念、ハーツクライ産駒のダノンベルーガは1800~2000がベストで距離に課題と、伏兵はノーチャンスな感も、ディープインパクト産駒同様に高速馬場が得意なドゥラメンテ産駒、ドゥレッツァであれば押さえておいてもいいかもしれない。
ジャパンカップ2024 予想コラム一覧
特集
◆【特集】出走予定・枠順、予想オッズetc.「ドウデュースvsオーギュストロダン、日英ダービー馬対決」お役立ち馬券攻略ガイド
◆【一覧】芸能人・予想家の「ジャパンカップ2024」本命・注目馬予想まとめ 3連単10万馬券のマイルCSで上位3頭を指名!
◆【一覧】「ジャパンカップ2024」大口投票パトロール ジャスティンパレスに単勝“360万円” 大一番の前日からビッグマネー飛び交う
◆【記録から読み解く秋GI展望】今秋のトレンド「穴馬激走」継続か ドウデュースはJCで“前例なき連勝”に挑む
◆【海外オッズ】海外ブックメーカー1人気でドウデュースに並んだ馬は……世界の競馬ファンは“オッズ盲点”外国馬を上位に
追い切り評価
◆【追い切り診断】最高評価「S」はドウデュースかチェルヴィニアか 快勝後も「上積み十二分」で文句なしのレベル
◆【追い切り診断】前走海外組の一角に高評価「A」 疲れなく「心身ともにパワーアップ」して順調そのもの
◆【追い切り診断】巻き返し図る素質馬に「B」の低評価 “あっさり白旗”の稽古でメンタル面に陰り
データ分析・過去10年傾向
◆【データ攻略】ドゥレッツァに“馬券内率80%”の追い風 先行脚質の穴候補は「0.0.2.25」で“消し推奨”も
◆【データ攻略】ドウデュースとチェルヴィニアの「買い or 消し」 アーモンドアイも該当の“鉄板級ローテ”は
◆【全頭診断】ドウデュース以外の5歳世代に「3.2.2.0」鉄板級データ 外国馬で“断然買い”はオーギュストロダンか
◆【枠順】3人気以内でも5枠より外は“勝率0%” チェルヴィニア×ルメールは「0.2.0.5」の懸念も浮上
◆【血統展望】オーギュストロダンより“美味しい”外国馬は ランド&ピルサドスキーと共通する「日本適性」
◆【前走ローテ】天皇賞・秋組に「2.0.3.0」の堅軸候補 “美味しい存在”となりうる凱旋門賞出走馬
◆【ジャパンカップ2024予想】過去10年のレース結果・配当・血統まとめ 傾向分析に使えるお役立ちデータ
穴馬予想
◆【穴馬アナライズ】チェルヴィニアや外国馬の存在がつくる「人気の盲点」を突く 想定“8人気”前後の伏兵扱いにニヤリ
◆【危険な人気馬】人気先行の感、タイトルホルダーも敗れた「0.0.0.19」 血が示す適性外の舞台で“消し”
京阪杯・京都2歳ステークス 予想コラム一覧
◆【京阪杯2024予想】過去10年のレース結果・配当・血統まとめ 傾向分析に使えるお役立ちデータ
◆【京都2歳ステークス2024予想】過去10年のレース結果・配当・血統まとめ 傾向分析に使えるお役立ちデータ
◆著者プロフィール
シャト美(しゃとみ)
馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。