【ホープフルS/全頭診断】混戦ムード断ち切る「1.2.3.1」で軸候補浮上 想定4人気以下の伏兵も好データ続出

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【ホープフルS/全頭診断】混戦ムード断ち切る「1.2.3.1」で軸候補浮上 想定4人気以下の伏兵も好データ続出

今週は中山競馬場で、第41回ホープフルS(GI、芝2000m)が行われる。今年のJRAを締めくくる一戦に2歳の素質馬が集結した。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬18頭の全頭診断を行う。

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■ホープフルステークス2024 出走予定馬全頭診断

・1枠1番 ジョバンニ

野路菊S、京都2歳Sはいずれもエリキングに後塵を拝し2着。同馬がここに参戦したと仮定すると、個人的には東京のオープンクラスで上位入線をはたした馬たちには劣るとの見解を抱いている。フルゲートの多頭数替わりで前走のような後方待機では距離ロスが懸念されるだろうし、芝2000mの実績を加味しても3着のゾーンが精いっぱいか。

・1枠2番 ショウナンマクベス

これまで挙げた2勝はいずれも東京のスローを先行したもの。コーナーの少ないコースでゆったり運ぶのが合うタイプで、直線が短くマクリ合いになるケースも珍しくない中山芝2000mは不向きだろう。

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・2枠3番 ジェットマグナム

当舞台の芙蓉Sは先行抜け出しでの勝利。舞台適性は申し分ないものの、当時の勝ち時計2分2秒8は平凡な域を出ない。同レース勝ち馬でホープフルS3着馬・ラーグルフは2分0秒9、逸走したものの4コーナーまでの手応えは馬券内を確信させたランドオブリバティは2分1秒2で走破。その比較から、物足りなさが残る。

・2枠4番 クラウディアイ

前走京都2歳Sは特段不利もなかったが、エリキングとジョバンニに完敗。そこからメンバーレベルが上がる今回、馬券内突入は至難の業と言えそうだ。

・3枠5番 レーヴドロペラ

当舞台の前走は2着も、走破時計は平凡。例年より高速馬場傾向にある今の中山芝が合うとは思えない。

・3枠6番 クロワデュノール

デビュー時からプラス24キロの馬体重増で臨んだ前走東スポ杯2歳S。ボリュームアップした体を持て余すことなく、好位から上がり3F33秒3の脚で差し切ってみせた。GI昇格後の東スポ杯2歳Sにおいて、前走東スポ杯2歳S勝ち馬は【2.0.1.1】。東京芝1800mの瞬発力勝負しか経験がない点はどうかも、上位評価に据えられる1頭だ。

・4枠7番 ヤマニンブークリエ

中団待機で差し切った新馬戦から一転、逃げの手に出た前走。ミュージアムマイルの脚には屈したものの、脚質の幅を広げた中身のあるレースと言えるだろう。500キロを優に超える馬体重は暮れの急坂中山を戦ううえで大きなアドバンテージ。侮れない。

・4枠8番 デルアヴァー

前走東スポ杯2歳Sは上がり3F最速の脚も馬券外。テンにいけない現状から、直線の短い中山芝2000m替わりでの一変は望み薄か。

・5枠9番 アリオーンスマイル

1勝クラスですら掲示板外に敗れる現状。厳しい。

・5枠10番 アスクシュタイン

7月半ばの新馬戦から数えて3戦目となった前走札幌2歳S。結果は惨敗も、間隔の詰まったローテーションと重馬場の影響もあったのだろう。ドゥラエレーデ、タイトルホルダーをはじめ中山芝2000m巧者を多数輩出するドゥラメンテ産駒。良馬場なら見限れない。

・6枠11番 ファウストラーゼン

良→稍重替わりで一変をはたした前走。当時はメンバーに恵まれた感もあり、GI即通用は難しい注文と言えそうだ。

・6枠12番 マジックサンズ

連勝で重賞ウイナーに輝いた前走札幌2歳S。のちの阪神JF勝ち馬・アルマヴェローチェを下したレース内容には高い価値が与えられる。とはいえ過去2戦はいずれも洋芝かつ道悪で、良馬場適性は未知数。例年より時計が速い中山芝の馬場コンディションから、差し損ねは想定すべきだろう。

・7枠13番 ジュンアサヒソラ

未勝利脱出まで3戦を要した馬。ここから逆算したローテーションを組む陣営もいるなかにあって、勝負気配の面で不安を抱いてしまう。

・7枠14番 リアライズオーラム

超スローだったとはいえ、芝2000mの前走勝ち時計2分5秒0は平凡。厳しい印象は否めない。

・7枠15番 ピコチャンブラック

前走アイビーSは上がり3F33秒9の脚を使いながら2着。勝ったマスカレードボールの切れ味が上だったが、新馬戦とは異なり2番手からレースを運べた点は収穫と言えそうだ。中間の追い切りではリングハミからトライアビットに馬具変更を行ったとのことで、折り合いの不安も改善傾向。GI昇格後のホープフルSにおける前走東京1800mで2着内かつ右回りの勝利あり該当馬成績【2.1.1.2】も含め、軽くは扱えない。

・8枠16番 ジュタ

矢作厩舎が送り込む3億円ホース。秋の東京芝1800mの新馬戦を勝ち上がった点は同厩舎の看板馬・シンエンペラーの姿が重なる。とはいえ本格化はまだまだ先だと思うし、新馬戦で際立ったテンのダッシュ力を披露したとは言い切れず。8枠16番でスタート五分程度なら好位を取り切れない可能性が高く、厳しい戦いが予想される。

・8枠17番 アマキヒ

母アパパネ、姉アカイトリノムスメという良血馬。人気に応える勝利を飾った新馬戦は2着馬に交わされたと思ったところからもうひと伸びと、非凡な勝負根性を示した。GI昇格前を含め、C.ルメールのホープフルS成績は【5.3.3.4】馬券内率73%。ノーマークにはできない。

・8枠18番 マスカレードボール

新馬戦、アイビーSと連勝中の馬。とりわけ前走アイビーSの走りは破格で、2歳時に東京芝1800mで1分45秒台以内勝利かつ、上がり33秒台を記録した馬はコントレイルただ1頭だ。GI昇格前を含め、手塚貴久厩舎のホープフルS成績は【1.2.3.1】馬券内率85%。レガレイラとのコンビで有馬記念を制し勢いに乗る戸崎圭太騎乗も心強く、軽視は禁物だ。

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UMAJIN.netより一部編集・転載(2024年12月26日 18:00公開の記事

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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