今週は中京競馬場で日経新春杯(芝2200m)が行われる。今年で72回目を迎える伝統の重賞に好メンバーが集結した。
ここでは、過去10年データからヴェローチェエラとメイショウタバルにフォーカスしたデータを取り上げる。
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目次
■ヴェローチェエラに「1.3.1.2」の好材料
「これぞ上がり馬」と呼べる戦績で本レースに臨むヴェローチェエラ。8頭の重賞連対馬が揃った今年のメンバーは例年以上に強力で、実績面を考えると試金石の一戦と言えるのかもしれない。上がり馬の勢いか、実績馬の格か……データが下した結論は?
・前走条件戦で1番人気1着【1.3.1.2】
7頭中5頭が馬券内と高い好走率。本レースは前走条件戦勝ち馬との相性の良さが目立っているが、1番人気に応えて勝ち上がった馬に絞ると好走率はグンと上昇する。馬券内率71%は優秀な成績と言えるだろう。
ヴェローチェエラについて補足すると、左回りのオール野芝、冬競馬、洋芝と条件不問で馬券外なし。近3走はいずれも上がり3F最速での勝利と、タフな中京芝に適した切れ味を有している点も魅力だ。4連勝での重賞制覇も現実味を帯びる。
■メイショウタバルに【0.0.1.18】の“連対ゼロ”
同じ4歳馬でも、メイショウタバルには耳が痛くなるようなデータが浮かび上がる。2走前に当条件で施行された神戸新聞杯を勝利。得意舞台で逃げ切りの再現に期待がかかるが、前走パフォーマンスを見逃すことはできない。
・前走GIで10着以下【0.0.1.18】
10頭以上が出走し、連対馬はゼロ。当日4番人気内に推された馬が5頭いたにもかかわらず、目も当てられない結果となってしまっているのだ。データの上では買い材料に乏しいと言わざるを得ない。
メイショウタバルは自分のリズムを崩されると大崩れもあり得るタイプ。今回はタッチウッドやバトルボーン、ケイアイサンデラと競りかけてくる可能性がある同型馬が多く、馬券の軸に据えるには躊躇してしまうところがありそうだ。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。