23日、2025年のGI開幕戦、第42回フェブラリーS(GI、ダ1600m)が東京競馬場で行われる。
今年は、昨年の覇者ペプチドナイルをはじめ、前哨戦の根岸Sを制したコスタノヴァや、プロキオンSを制したサンデーファンデー、昨年の武蔵野S覇者エンペラーワケアや、昨年2着のガイアフォース、GI馬ドゥラエレーデ、重賞2勝のウィリアムバローズなど、魅力的なメンバーが集結し、冬のダート頂上決戦は盛り上がりそうだ。
そんな中、重賞2勝のミッキーファイトが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。
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■ローテや距離短縮など、マイナス要素多し
ミッキーファイトはデビューから6戦4勝、一度も複勝圏を外しておらず、底を見せていない。昨年はレパードSで重賞初制覇を果たすと、ジャパンダートクラシックでは、フォーエバーヤングの2着に敗れたものの、わずか0秒2差に肉薄。続く名古屋大賞典で重賞2勝目を飾り、勇躍GIへ。半兄ジュンライトボルトはチャンピオンズCを制しており、血統面からも注目を集める存在となるだろう。
しかし、過去10年のフェブラリーSで好走しているのは、前走が根岸S、チャンピオンズC、東海S(現プロキオンS)の3レースに集中しており、勝ち馬10頭は、このいずれかをステップとしてきた馬に限られる。
前走が地方交流重賞を使われていた馬は【0.3.3.44】の成績で、連対率わずか6.0%。前走が地方だった馬が優勝したのは、2009年サクセスブロッケンまで遡らなければならない。さらに、前走が交流GI以外だと【0.0.1.9】と、さらに成績は見劣ることになり、ローテの面でミッキーファイトはかなりのマイナス材料だ。
また、ミッキーファイトは中距離戦を中心に使われてきており、マイル戦は新馬戦以来となるが、過去10年のフェブラリーSで、前走2000m以上の距離からの臨戦は【0.3.2.31】と、勝ち馬を輩出していない。複勝率は13.9%と1割弱にとどまる。馬券圏内に入った5頭のうち、初ダートだった昨年2着のガイアフォースを除くと、GI馬もしくはダ1600m重賞の優勝歴があった馬で、どちらにも当てはまらない同馬にとっては懸念材料となる。
ちなみに、レパードSの勝ち馬は、かつてはトランセンドやホッコータルマエなど、後にGIを制する馬も輩出していたが、近年はレパードSだけの“一発屋”的な馬も多く、出世レースとはいい難い面がある。レパードSを制した翌年にフェブラリーSを制した例はなく、関連性の低さも見逃せない。
フェブラリーSと同日に行われるサウジCで有力視されているフォーエバーヤングと差のない競馬をしているミッキーファイトだけに、ここでも注目を集めそうな存在だが、ローテ面や久々のマイル戦など不安材料は多く、人気ほどの信頼感はないと考え、妙味を考慮すると、今回は思い切って「消し」でいってみたい。
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◆著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。