23日、第42回フェブラリーS(GI、ダ1600m)が東京競馬場で行われる。
今年は、昨年の覇者ペプチドナイル、同2着のガイアフォースをはじめ、前哨戦の根岸Sを制したコスタノヴァや、昨年の武蔵野S覇者エンペラーワケア、4歳馬のミッキーファイトら新興勢力も王座を狙う。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。
◆【フェブラリーステークス2025予想/データ攻略】コスタノヴァとミッキーファイトの「買い or 消し」 人気予想2頭のうち“鉄板級”該当馬は
目次
■1人気が強いが波あるレース
過去10年で1番人気は勝率50.0%、複勝率80.0%と強力。馬券外に敗れたのは昨年のオメガギネス(14着)、2022年のレッドルゼル(6着)。2番人気は【3.1.0.6】でわりとピンかパー。1、2番人気が合わせて8勝を挙げており、人気に応えて勝利することが多い。ただし、3番人気以内同士のワンツー決着は3回。5番人気の2着が4回もあり、1~2+2~5番人気のワンツー決着は7回を占める。
馬連の平均配当は7960円、3桁配当3回、10~20倍台4回となっているが、2020年の3万馬券、24年の2万馬券が底上げしている格好だ。馬単もそれに伴っていて、平均配当は1万3483円。1番人気が圧倒的な支持を得やすいために、1番人気が連対するとやはりオッズはつかない。
3連複の平均配当は3万5401円で、20~30倍台が5回ある一方、昨年が19万馬券、2020年は9万馬券と、これも上記と同じような格好となる。3連単は22万6757円で、昨年の153万500円が底上げ。そのほか、6桁配当は2回、100~700倍が4回、4桁配当が3回と波がある。荒れる年は荒れるし堅い年は堅いといった様相。2連系で手堅く取るか、それにプラスして穴を拾って3連単で大きく振りかぶってもいいかもしれない。
■人気の4歳馬は適性重視
昨年1番人気で敗れたオメガギネスは4歳馬。全体で4歳勢は【3.1.1.20】と勝率こそトップであるものの、2021年のカフェファラオを最後に勝利なし。勝ち馬3頭は重賞勝利実績があったし、その勝利は東京ダート1400~1600mでのものだった。オメガギネスは前走東海Sが2着で重賞勝利実績なし。同コースOPクラスでの勝利こそあったが、GIの壁はそう簡単に超えられなかった。また2015年2着のノンコノユメはユニコーンSや武蔵野Sを制しており、22年3着ソダシは芝GI2勝、芝でのマイル戦も負けなし。4歳馬は実績のうえに適性を証明済みでないと足元をすくわれる。人気の一角となりそうなミッキーファイトは重賞勝ちこそあるが、やや不安が残る。
2番人気以内に推された5歳馬は【4.1.1.1】勝率57.1%、単勝回収値171と高値安定。馬券外の1頭は2024年、東京大賞典からの臨戦となったウィルソンテソーロ。これを除く6頭は前走が根岸S、東海S(今年のプロキオンS)、チャンピオンズC勝ちからの参戦。実績も勢いも兼ね備えた5歳の人気馬は鉄板級。根岸S勝ちのコスタノヴァは頭も狙える存在。サンプルの少ない武蔵野Sからの直行となるエンペラーワケアは、実績や適性面からして割り引きは不要だろう。
4~9番人気は【1.5.6.48】で、馬券絡みがなかったのは10回中1回のみ。このうち、前走中央重賞連対馬は【1.2.3.4】複勝率60.0%を記録。サンデーファンデーやサンライズジパングは中距離専用と決めつけてしまうのは早計か。
10番人気以下は【1.1.1.65】だが、2020年以降は【1.1.1.32】で、馬券絡みがなくとも最低1頭は掲示板内に来ている。なお、好走馬3頭はいずれも前走3番人気以内に支持されて5着以下に敗れた馬で、これに限ると【1.1.1.1】。今回人気が暴落した馬は押さえておいて損なし。過去にはワンターンコース実績のないケイティブレイブが2着しており、今年は脚質的に同馬とかぶるウィリアムバローズが穴候補となりそう。
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◆著者プロフィール
シャト美(しゃとみ)
馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。