春のセンバツのない3月 夏までの100日にできること

 

春のセンバツのない3月 夏までの100日にできること

100日もすればやってくる夏の大会

今回、甲子園で戦うことができなかった出場校に対して、救済案を施すべきという声がある。だが、夏の大会で32校を優遇することは難しいだろう。甲子園に出たいのならば、夏の地区予選を勝ち上がる以外に方法はない。

休止決定後、涙にくれる選手たちの落胆する様子がニュースで数多く流れたが、この現実を知っているのは当の選手たちであり、監督、コーチなどの学校関係者だ。彼らはもう前を向いている

出場予定だった仙台育英(宮城)の須江航監督は「何が何でも甲子園に連れて行く」と決意を語り、創成館(長崎)の大きな看板に「春の忘れ物は夏、取りに行きます。暖かい声援をありがとうございます」と記されたことが話題になった。

多くの野球部は、3月中は練習さえままならない。彼らは、この時期に2週間以上もボールに触れなかったことなどなかったはずだ。四国をはじめ、春季大会の中止を決めたところもあり、三年生にとっては、夏の予選が最後の公式戦、本番になる可能性もある。

新型コロナウイルスとの戦いに、まだ終わりは見えない。しかし、100日もすれば、センバツ出場が決まっていた32校にも、それ以外の高校にも、夏の大会がやってくる

さまざまな思いを抱えながらこの期間を過ごした球児たちの戦いが、大勢の観客の声援や拍手で包まれることを祈りたい。

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著者プロフィール

元永知宏(もとながともひろ):スポーツライター

1968年、愛媛県生まれ。立教大学野球部4年時に、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験。大学卒業後、ぴあ、KADOKAWAなど出版社勤務を経て独立。

著書に『期待はずれのドラフト1位』『レギュラーになれないきみへ』(岩波ジュニア新書)、『殴られて野球はうまくなる!?』(講談社+α文庫)、『荒木大輔のいた1980年の甲子園』『近鉄魂とはなんだったのか?』(集英社)、『プロ野球を選ばなかった怪物たち』『野球と暴力』(イースト・プレス)など。

愛媛のスポーツマガジン『E-dge』の編集長もつとめている。

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