萩野公介ってどんな選手? 東京五輪を目指す水泳界のホープ

1994年生まれの若き水泳界のエース、萩野公介選手。学生時代から数多くの記録を樹立し、2012年ロンドン五輪では、銅メダルを獲得した。このとき、齢17歳。北島康介さん以来となる、高校生での出場だった。

今回はそんな水泳界のホープとも呼べる萩野選手の生い立ち人柄に迫る。

国内外問わずメダルを総なめにしてきた

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生後6カ月から水泳を習っており、幼稚園時代からすでに選手育成コースに入っていたという、正に水泳の申し子である萩野選手。幼いころはほかにもピアノや英会話も習っていたが、最も彼を夢中にさせたのが水泳だった

中学・高校はスポーツ名門校である作新学院に進学し、各年代で新記録を樹立。そして2010年、パンパシフィック選手権への切符を手に入れる。

2年後の2012年にはロンドン五輪にて400メートル個人メドレーで銅メダルを獲得。その後も国内外問わずさまざまな大会でメダルを総なめしている。

また、2019年にシンガーソングライターのmiwaさんと結婚するなどプライベートでも充実している様子だが、彼の活躍を伝えるなら、何といっても2016年のリオ五輪は欠かせないだろう。

「和製フェルプス」とも リオで大活躍

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彼にはある異名がある。それが「和製フェルプス」だ。フェルプスとは、出場した五輪で金23個を含む、計28個のメダルを獲得したアメリカの元競泳選手マイケル・フェルプスのことである。

和製フェルプスの異名を持つようになったのは、2016年にブラジル、リオデジャネイロで行われたリオ五輪での活躍からだ。

400メートル個人メドレーで金メダル200メートル同で銀を獲得。そして4×200のフリーリレーでは日本の銅メダルに貢献し、大いに国内外を沸かせた。ちなみに400メートル個人メドレーを日本人で制したのは、萩野選手が初である。

実際、幼少期からその片りんを見せていた。小学校3年生のときに通っていたスイミングクラブ元コーチは、萩野選手の背泳ぎを見て驚いたという。

「普通はある程度筋肉が発達する高校生頃から、初めて水をかく際に肩が水面を出るが、小学生から肩が水面より上がっていたのは後にも先にも萩野選手しかいない」というのだ。

そこまでの怪物となった背景には、幼少期からの親の献身的なサポートもある。毎日往復4時間の道のりをかけてプールまで送り迎えするなど、水泳に集中できる環境を両親が作ってくれたのも、和製フェルプス誕生の要因だろう。

切磋琢磨する瀬戸大也との歴史

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また、萩野選手を語る上で欠かせない存在が、瀬戸大也選手だ。荻野選手と瀬戸選手は同年代どころか同年齢で、旧知の仲である。

初めて出会ったのは小学校3年生の全国大会。そこから幾度となく切磋琢磨し、抜きつ抜かれつの関係を保ってきた。

レース中は一進一退の攻防が続くこともある。最も顕著に現れたのが、2017年の競泳日本選手権男子400メートル個人メドレー決勝だ。

この日は、2人が社会人になって初の直接対決となった。結果はなんと100分の1秒差。そのときは瀬戸選手が勝利をもぎ取ったが、50メートル間隔で、2人の間で4度もトップが入れ替わる大激戦だった。

激しい攻防を繰り広げ合ったライバル同士も、レースが終われば同い年の青年に戻る。隣同士のレーンで泳いでいた2人は健闘をたたえ合って握手を交わしていた。

休養を終え、東京五輪へ

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順風満帆の競泳人生を歩んでいるように見える荻野選手も、苦悩の時間を過ごしたことはある。

萩野選手を指導する平井伯昌コーチによると、いわゆる「イップス状態」。一時は国内大会で400メートル個人メドレーに出場したものの、自己ベストから17秒遅れたこともあった。

2019年4月の日本選手権は、モチベーションが維持できていないことなどを理由に欠場している。これに伴い、同年7月の世界選手権も事実上、欠場することに。

当時は復帰時期も未定で、無期限休養状態となっていた彼は、2020年、来る東京五輪の出場も危ぶまれていた。

しかし萩野選手は8月からレースに復帰。休養をとりつつ少しずつレースに参加するようになり、実戦の感覚を取り戻している。

10月には主要大会で1年ぶりの優勝。11月には4大会24レースを走破。2019年の最終戦となった国内記録会では「水泳っていいな」と語るなど、復帰とともに水泳の楽しさを改めてかみしめているようだ。

やはり、ライバルの存在も大きい。11月に行われた社会人選手権400メートル個人メドレーでは、瀬戸選手と10カ月ぶりに対峙した。結果は6秒の差をつけられ敗北したが、「ここからやる」という強い意志を持ったと伝えている。

いよいよ始まる五輪イヤーに向けて、若き水泳界のエースが闘志を燃やしている。

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萩野公介