【プロ野球】戦力外からのリベンジへ、データから見た計算できる投手は誰か

2017年のWBCで好投した秋吉亮(c)Getty Images

日本シリーズの勝敗を決した要因は、ブルペン陣の出来だったという見方に間違いはないだろう。やはり優勝を争うチームは「勝利の方程式」を確立し、接戦をものにする勝負強さが光る。逆に今季、ブルペンを固定できなかったチームは下位に沈んだ。

ここでは、今季の投手成績を振り返りつつ、戦力としてのニーズを見出し、そのピースに合致する戦力外となっている投手をピックアップした。果たして、今オフ何人が「チャンス」を掴むことができるだろうか。

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■リリーフ陣が課題のチームは……

今季、リリーフ陣で苦労したのは阪神DeNA西武の3球団だ。

阪神は、2年連続で最多セーブを獲得したロベルト・スアレスがいながらも、リリーフ陣の防御率3.83(両リーグ11位)と振るわなかった。東京五輪で金メダル獲得に貢献した岩崎優とスアレスの勝利の方程式は盤石だったが、及川雅貴が39試合に登板し防御率3.69、24試合登板のラウル・アルカンタラは3.49など「7回の男」が決まらなかった。来季は、スアレスがサンディエゴ・パドレスに移籍したことにより、今季以上にリリーフ陣が課題となる。

今季最下位に沈んだDeNAは、先発の防御率4.34、中継ぎが3.87とともに両リーグワースト。今季もクローザーとして起用された三嶋一輝は59試合に投げ、23セーブを挙げながら、防御率は4.08と逆転打を浴びるシーンも見られた。さらに2018年と19年に2連連続でセーブ王に輝いた山崎康晃は、60試合に登板し、3.27と本来の姿ではなかった。調査していた又吉克樹(元中日)のソフトバンク移籍決定を受け、本腰を入れてブルペンを強化する必要に迫られている。

42年ぶりとなる最下位に沈んだ西武は近年、投手陣が課題となっており、シーズンごとのリリーフ陣の防御率を見ると、2018年は4.38、19年は3.87、20年が3.46、そして今年は3.59と決していい数字とは言えない。今季は平良海馬が62試合に登板し、防御率0.90、武隈祥太が46試合で防御率1.76とブルペンを支えた。しかし昨年、33セーブを挙げるなど抑えとして君臨した増田達至は4.99、19年のドラフト1位の宮川哲は6.57と期待を裏切った。勝ちパターンとして計算できる投手が少ないだけに、リリーフ陣のテコ入れをしたいところ。

■メジャーを経験した牧田も所属先未定

多和田真三郎(前西武)

2018年に16勝を挙げるなど最多勝のタイトルを獲得した。しかし、自律神経失調症の影響で今季は育成契約として支配下選手を目指していた。8日に行われたトライアウトに参加し、最速142キロのストレートを投じるなど復活がイメージできるだけに、声がかかる可能性は高い。

牧田和久(前楽天)

昨年メジャーから日本に復帰し、52試合に投げて防御率2.16と好成績を残した。今季は17試合に登板して防御率3.31と決して悪い数字ではない。13年と17年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表に選出されるなど経験豊富なベテランなだけに、復活に期待したい。

秋吉亮(前日本ハム)

2019年に抑えとして25セーブをマークするなど活躍。2017年の(WBC)にも日本代表として選出され、好投した。今シーズンは10試合に登板し、防御率2.70。年齢も32歳なだけに、環境が変われば復活を期待できそうだ。

荒西祐大(前オリックス)

昨シーズン、29試合に登板し、防御率4.88と結果を残せず。ただ、今季は2軍で24試合に投げて防御率2.39と好投しており、8日のトライアウトで3者連続3三振を記録するなど活躍。サイドハンドの投手は貴重なだけにリベンジの可能性あり。

金田和之(前オリックス)

8日のトライアウトで最速147キロのストレートを投じるなど、荒木郁也(前阪神)を三塁ファウルフライ、藤谷洸介(前阪神)は空振り三振、今井順之助(前日本ハム)は四球という結果だった。今季から日本ハムの監督に就任した新庄剛志が興味を示す報道が出るなど評価が高かった。

神戸文也(前オリックス)

2016年育成選手ドラフト3位で、19年に支配下登録をされた。今季は一軍での登板はなし。昨季は、5試合に投げて、防御率9.53とチャンスを掴むことができなかった。8日のトライアウトにも参加しており、最速148キロのストレートを投じるなど力強いボールを投げた。年齢も27歳と若いだけに、チャンスを掴むことはできるか。

石崎剛(前ロッテ)

登板数は少ないが、2016年は防御率1.69、17年は1.17と結果を残した。17年には、若手中心のメンバーが招集された侍ジャパンにも選出されるなど実績も十分。ストレートも150キロ超えと、力強いボールを投じる。トライアウトでは、最速145キロも代名詞の「石直球」で打者を詰まらせる場面も見られたため、復活に期待したい。

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文・SPREAD編集部


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