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■ソーヴァリアント
【中間調整】骨折による長期の休養、復帰初戦の昨秋オールカマーが心房細動で最下位入線などトラブル続きだったが、続くチャレンジCでは大敗のダメージを一切感じさせず見事に勝利。このレースの連覇を果たしている。しかし、その後は中山記念9着、鳴尾記念12着とどうにも波に乗れていない現状だ。肉体面の問題はほとんどなく、能力的には通用していいということか、陣営は札幌記念への出走を決定した。
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放牧先から7月下旬に直接、函館入り。精神面の安定を企図してか馬なりオンリーではあるが、馬に前向きさが戻っているようで好時計を連発。1週前、荻野琢騎手が騎乗した函館芝コースでの併せ馬では4F49秒8(馬なり)とかなり速い時計を出し、外から先行馬を抜き去って先着を果たしている。
【最終追い切り】レース当週も芝コースで荻野琢騎手を背に併せ馬。今週はインへ進路を取り併走馬に取り付くと、直線では並ばれてバタつく相手を横目に余力たっぷりの走りでアオり、ラストはスッと切れて1馬身半の先着を果たした。時計は4F49秒3(馬なり)で、1週前以上の数字。馬場は今週が走りにくい重馬場だったことを考慮すれば、さらに数字の価値が高まる。
【見解】ポテンシャルは間違いなく高く、稽古でも迫力の動き。それでいてレースで結果が出ないのは、なにかしら精神面での引っ掛かり、トラウマのようなものがあるのかもしれない。しかし今回、函館入りしての動きを見る限りリラックスできており、心身ともに研ぎ澄まされているようだ、無論、“いざ本番”となって精神面で崩れるシーンは考えておくべきかもしれないが、目下の気配なら国内最強クラスの面々を相手に、大仕事をやってのけても不思議はない。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。