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【高松宮記念/全頭診断】「3.1.0.0」該当2頭が馬券軸候補 ルメール騎乗トウシンマカオは“消し”も

 

【高松宮記念/全頭診断】「3.1.0.0」該当2頭が馬券軸候補 ルメール騎乗トウシンマカオは“消し”も

今週は中京競馬場で、第54回高松宮記念(GI、芝1200m)が行われる。過去10年データで3連単10万馬券超えが4度を数える波乱のスプリント戦。今年も割れる想定のオッズが予想される。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬18頭の全頭診断を行う。

◆【高松宮記念2024予想】5年ぶりのルメール参戦に“ニヤリ”の陣営とは 「世間は不可解なローテと思うけど……」

■高松宮記念2024 出走予定馬全頭診断

・ウインカーネリアン

7歳にして初のスプリント戦。ここ目標のローテーションとは言い難く、連続好走を望むのは難しい注文と言えそうだ。

・ウインマーベル

重賞連勝と勢いに乗る1頭。ただ気になるのは昨年以降の芝1400m成績【2.1.0.1】掲示板外なしに対し、芝1200mは【0.0.0.4】掲示板内ゼロと明らかな差が出ている点だ。近2走は内枠の恩恵もあったレース。人気上位が予想されるが、スプリント替わりでの信頼度には疑問が残る。

・シャンパンカラー

古馬相手の近2走はいずれもフタ桁着順。クラス通用にはもう少し時間がかかりそうだ。

・シュバルツカイザー

重賞では【0.0.0.4】と厚い壁に跳ね返されている現状。厳しい。

・ソーダズリング

前走京都牝馬Sはこれ以上ないタイミングでの仕掛けで勝利。上位馬すべてが差し馬という決着も味方したのだろう。外差しを得意とする馬だけに、それが決まりにくい中京芝適性は半信半疑。強い相手との対戦経験も乏しく、買い材料を見出すのは難しい。

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・ディヴィーナ

この馬で注目したいのは6走前。ヴィクトリアマイル4着のレースだが、当時の上位馬はソングライン、ソダシ、スターズオンアースと牡馬相手のGIでも好勝負してきた馬がズラリと並ぶ。そのメンバー相手に僅差の競馬は立派。中京では【4.2.0.1】とほとんど大崩れがなく、左回り替わりでの穴候補として一考したいところだ。

・テイエムスパーダ

CBC賞、セントウルSと好走はオール野芝の暑い時季に集中。春開催の中京芝での一変を望むのは酷に映る。

・トウシンマカオ

近2走はいずれも外枠を苦にすることなく重賞連勝。いよいよ本格化を思わせる盤石のレース運びだったが、この馬にとって外枠かつ差しが決まりやすいシチュエーションの京都・中山だったことがプラスに働いた可能性は否定できない。中京芝は【0.0.0.3】と凡走が目立つ条件。好走のイメージが湧きにくく、思い切って消しの手も考えたいところだ。

・ナムラクレア

芝1200mの成績【5.1.2.1】が示すとおりのスプリンター。当該距離以外では脆さを見せるところがあるが、昨年とは異なる今年は1400→1200mの距離短縮ローテでの参戦と、陣営が工夫を施した点は見逃せない。距離短縮時の成績は【3.1.0.0】。あとは枠順次第だが、悲願のGI奪取へ陣営のお膳立ては整った印象だ。

・ビクターザウィナー

不気味な雰囲気を漂わせる香港馬。まず前提として言えるのが、今日のスプリント路線においては香港馬>日本馬であるという事実だ。昨年の香港スプリントは現役最強のスプリンターと言えるラッキースワイネスと0秒3差。そのラッキースワイネスとはジョッキークラブスプリントでタイム差なしの競馬もあった。戦ってきた相手の比較から、ここは要警戒の1頭。

・ビッグシーザー

3歳時の快進撃が少しずつ蘇ってきた印象。それでも2走前はメンバーに恵まれ、前走も勝ち馬トウシンマカオには完敗と言わざるを得ない2着だった。戦績としては重賞未勝利の状況。GIでの馬券内は厳しいか。

・マッドクール

昨年のスプリンターズSは勝ち馬とタイム差なし。重賞未勝利ながら、すでにGI級のポテンシャルを示している1頭だ。今回は香港以来の実戦だが、春競馬は【2.1.0.0】と安定。極端な暑さ・寒さが苦手なタイプと定義したとき、今回の季節替わりは歓迎と言えるだろう。ノーマークにはできない。

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・マテンロウオリオン

3歳春を最後に馬券外続き。マイルのオープン特別・リステッド競走ならまだ出番はあると思うが……。

・ママコチャ

GI馬の称号を引っ提げて臨んだ前走阪神カップ。結果は5着も、差し決着を勝ち馬と0秒2差なら評価が下がることはない。早々に高松宮記念への直行ローテを発表したように、ここはプラン通りの参戦。その背景に距離短縮時の成績【3.1.0.0】があったとすれば、陣営が自信を持って送り出すものと捉えるのが自然だろう。買い材料に富んだ1頭だ。

・メイケイエール

昨年は一度も馬券内なしと、ピークアウトの感は否めない。変わり身は望み薄か。

・モズメイメイ

フタ桁着順が続く現状。厳しい。

・ルガル

前走シルクロードSには驚かされた。抜群のスタートから好位で追走すると、馬場の真ん中に持ち出して3馬身差の快勝。開催が進んだタフな馬場もダートでの勝ち鞍があり、不良馬場での圧勝があるこの馬にはプラスだったのだろう。現時点の天気予報をみると、週末の中京芝は道悪が避けられないシチュエーション。馬場適性を鑑みたとき、馬券の中心候補に浮上する1頭といって差し支えなさそうだ。

・ロータスランド

昨年は得意の道悪だったが掲示板外。GIIで3着が精いっぱいの現状から、馬券内突入は至難の業と言えそうだ。

■高松宮記念2024 予想コラム一覧

馬券攻略コラム

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追い切り評価

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データ分析・過去傾向

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穴馬予想

【穴馬アナライズ】「終わったとの判断は早計、13人気3着トゥラヴェスーラの再現も」 想定“10人気”以下の爆穴

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5年ぶりのルメール参戦に“ニヤリ”の陣営とは 「世間は不可解なローテと思うけど……」

UMAJIN.netより一部編集・転載(2024年3月21日 18:03公開の記事

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。