ドジャースの大谷翔平投手が19日(日本時間20日)、敵地でのマーリンズ戦に「1番DH」で先発出場し、3打席連発を含む6安打10打点2盗塁をマーク。これでメジャー史上初の「50-50」(50本塁打・50盗塁)に到達し、「51-51」まで数字を伸ばした。
チームは20ー4で大勝し、12年連続のプレーオフ進出を決めた。試合後、マーリンズ側も取材に応じ、スキップ・シューメーカー監督らが大谷についてコメントした。
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■「ファンとしてスタンドから見たかった」
大谷が「50-50」を達成したのは7回の第5打席。2死三塁という場面で、一塁が空いていたため敬遠策も考えられた。しかし、マーリンズサイドは勝負を決断。その結果、マイケル・バウマン投手のナックルカーブを左翼席へ運ばれ、今季50号を献上してしまった。
偉業の引き立て役となったシューメーカー監督は試合後、自身の采配について「僅差であれば敬遠していただろう。しかし、あれだけの点差(3ー12)をつけられている中で勝負を避けるということは、野球界にとっても野球の神様にとっても悪い選択だと思った。試合に敬意を払い、彼からアウトを奪うためにトライした。そして、結果的に本塁打を打たれた。ただ、それも野球の一部。仕方がないこと」と振り返った。
■被弾投手「スイングは本当に見事」
その上で「ベンチからではなく、ファンとしてスタンドで(50-50を)見ることができたら良かったのにね」と笑い、「でも、彼に勝負を挑んだ選手たちを誇りに思うし、彼を恐れなかった。ああやって攻めるべきなんだ」と自軍の選手を称えた。
大谷に対しては「私が今まで見てきた中で、もっとも才能にあふれた選手だ。これまで目にしたことがないことをやっている。今のような絶頂期をあと少し続けることができれば、彼は野球史上最高の選手になるだろう」と称賛。そして、この試合に関しては「野球にとって良い日、マーリンズにとっては悪い日」と的確に表現した。
また、大谷に勝負を挑み、結果的に50本塁打目を許したバウマン投手は「狙ったところからは少し外れたが、私のベストピッチだった。もう一度、対戦しても同じ球を投げるよ。でも、彼のスイングは本当に見事だった」と脱帽した。
大谷を迎えた時の心境については「あまり意識しないように、いつもと同じように対応しようとしていた。あの状況では観客の存在を強く感じたよ。確かにアドレナリンがすごく出ていたと思う。間違いなく熱いシーンだった」と明かし、真っ向勝負を悔いていないようだった。
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