メッツのカルロス・メンドーサ監督が15日(日本時間16日)、本拠地シティ・フィールドで記者会見に出席。1勝1敗のタイで迎える16日(同17日)のドジャースとのリーグ優勝決定シリーズ第3戦を前に、大谷翔平投手について言及した。
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■「スーパースターと呼ばれる理由がある」
ポストシーズンに入り、大谷は打率.222、1本塁打、5打点。走者を置いた場面では6安打を放っているものの、走者なしでは19打数無安打となっている。この成績を「物足りない」と捉える米メディアは多く、デーブ・ロバーツ監督の会見でも大谷の調子について質問が飛び交った。
ただ、対峙するメンドーサ監督は「オオタニはオオタニ。リーグ最高のエリート打者だ。それは、これまでと変わらない。走者がいようがいまいが、彼はデンジャラス」とコメント。さらに「バリー・ボンズであれ、アーロン・ジャッジであれ、オオタニであれ、スーパースターと呼ばれる選手にはそれだけの理由がある」と話し、警戒を緩める様子は皆無だった。
米紙『USA TODAY』の看板記者、ボブ・ナイチンゲール氏も同監督の見解に同調。「オオタニが本当にスランプに陥っているかどうかに関わらず、メッツはその状態がこれからも続くという油断をすることはないだろう。なぜなら、オオタニの一振りで勝負が決まる可能性があることを、彼らはよく知っているからだ」と記した。
■「ショウヘイに大きな注意を払っている」
一方で、チームメートたちは大谷が直面している現状を説明。今夏、ブルージェイズからトレードでドジャースに加わったケビン・キアマイアー外野手は自身の経験を踏まえ、「各チームがショウヘイに大きな注意を払っているのがよく分かる。我々ドジャースも含めて、投手陣はいつも『誰々にだけは打たれてはいけない』と話している。そして、スカウティングレポートは今や非常に詳細にまとめられており、相手の弱点を徹底的に突くように指示されている。選手・スタッフは夜中に会議を開いて、『どうやってこの選手を打ち取るか』と話し合っている。特定の選手に対して相手チームが集中している時、それを打つのは簡単ではない」と話し、大谷を擁護した。
ベテランのリリーバー、ダニエル・ハドソン投手も「相手打線の中には絶対に打たせたくない選手がいる。彼らを避けるわけではないが、必ず慎重に投げる。特にポストシーズンのような重要な試合になれば、打たれてはいけない選手が必ずいる」とし、大谷が徹底マークにあっていると分析した。
“大谷警報”が発令されている中、それをかいくぐり快音を響かせることができるのか、第3戦以降に注目だ。
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