今週は京都競馬場で朝日杯フューチュリティステークス(芝1600m)が行われる。堅い決着が目立つレースだが、京都開催の今年は波乱の期待も高まる一戦だ。
ここでは、過去10年データからアドマイヤズームとエイシンワンドにフォーカスしたデータを取り上げる。
◆【朝日杯フューチュリティステークス2024予想/データ攻略】アルテヴェローチェとタイセイカレントの「買い or 消し」 サウジアラビアRC組に分かれる“馬券の明暗”
目次
アドマイヤズームに該当する“勝率75%”
新馬戦こそ馬券外に敗れたものの、未勝利戦を好タイムで勝ち上がり。そこから勇躍GIの舞台に参戦をはたすのがアドマイヤズームだ。各地の重賞を制した馬が集うレースにあって、オープンクラスはおろか1勝クラスの経験もない本馬。さすがに厳しいのでは……そんな声を吹き飛ばすデータがこちら。
・川田将雅騎手騎乗かつ前走1着馬【3.0.0.1】
該当馬4頭中3頭が勝利の“勝率75%”データに合致。川田将雅×前走勝ち馬は“買い一択”とのデータで、このなかには7番人気1着グレナディアガーズも含まれている。
アドマイヤズームについて補足すると、注目すべきは前走。600m通過34秒0と淀みないペースを2番手追走から突き抜けたレースだ。芝1600mで記録した当時の勝ち時計は1分33秒9。本レースで上位争い可能な持ちタイムを誇る点から、軽視は禁物と言えよう。
■エイシンワンドに立ちはだかる【0.0.0.12】
その一方で、小倉2歳S勝ち馬エイシンワンドにはマイナスデータが該当。新馬戦→小倉2歳Sと連勝を飾った馬。道悪の前走敗戦から巻き返しを期する一戦だが、今回はローテーション面での高い壁がそびえ立つ。
・前走京王杯2歳Sで4着以下【0.0.0.12】
5頭の重賞ウイナーがいたにもかかわらず、馬券内へと巻き返した馬はゼロ。京王杯2歳S組は3着以内から参戦するローテーションが好走へのマスト条件となっており、馬券外組は目も当てられない成績に終わっているのだ。
上記データに加えて今回は、自身初の右回りで臨む一戦。その部分に対する不安も拭えず、ここは“消し”のジャッジとしたい。
朝日杯フューチュリティステークス2024 予想コラム一覧
特集
◆【特集】出走予定・枠順、予想オッズetc. 「アルテヴェローチェ無敗制覇なるか」お役立ち馬券攻略ガイド
◆【一覧】芸能人・予想家の「朝日杯フューチュリティステークス2024」本命・注目馬予想まとめ 前週5人気1着アルマヴェローチェをズバリ!
◆【一覧】「朝日杯フューチュリティステークス2024」大口投票パトロール 前売り朝イチから“10人気以下”爆穴に高額入る アルテヴェローチェら人気馬にも注目
追い切り評価
◆【追い切り診断】想定“2桁オッズ”の伏兵に最高評価「S」 機敏なギアチェンジと「ド迫力の伸び」に太鼓判
◆【追い切り診断】想定“10人気”前後に高評価 鞍上が競馬を教え込み「揉まれ弱さ解消」 花開く可能性も……
◆【追い切り診断】人気一角に辛口「B」評価 高いポテンシャルも若さゆえ、“勝ちパターン”の調整できず誤算
データ分析・過去10年傾向
◆【枠順】ミュージアムマイル&アルレッキーノは過信禁物か Dコース替わりで内枠伏兵に“連対率42.1%”該当
◆【データ攻略】アルテヴェローチェとタイセイカレントの「買い or 消し」 サウジアラビアRC組に分かれる“馬券の明暗”
◆【全頭診断】「3.0.0.1」で単勝妙味たっぷりの想定6人気以下 “押さえ程度が妥当”の前走サウジアラビアRC組は
◆【高配当メソッド】86年以降、1人気の馬券外は“わずか6回” 軽視禁物「複回収値428」でベタ買いOKの伏兵は?
◆【血統展望】天下の大牧場が手掛けるバゴ産駒、“4年前の証明”を再び……阪神JFに続いて中距離馬が狙い
◆【前走ローテ】今年は鉄板級の「3.1.1.0」該当馬が参戦 パンジャタワーは“馬券内率60%”で父超え期待
◆【朝日杯フューチュリティステークス2024予想】過去10年のレース結果・配当・血統まとめ 傾向分析に使えるお役立ちデータ
穴馬予想
◆【穴ライズ】アルテヴェローチェとのオッズ差に抱く違和感と「もう一丁」の可能性 前日“8人気”前後の妙味
◆【穴ライズ】非重賞組のミュージアムマイルが人気なら……メンバー随一の成長力で浮上する単勝オッズ“2桁”想定
◆【危険な人気馬】無敗馬一角を“消し” 連対率3.8%のコースと世代限定GI「0.0.2.26」が示す血の綻び
ターコイズステークス2024 予想コラム一覧
◆【ターコイズステークス2024予想】過去10年のレース結果・配当・血統まとめ 傾向分析に使えるお役立ちデータ
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。