今季のメジャーリーグは、ドジャース4年ぶり8回目の世界一で幕を閉じた。ナ・リーグ年間MVPには大谷翔平投手が選ばれ、フルタイムの指名打者としては初の快挙を達成。二刀流で臨む来季も同賞の最有力候補に変わりはないが、復活を期すライバルからも目が離せなくなりそうだ。
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■同僚ベッツも候補のひとり
来季、大谷のMVP争い最大のライバルになり得るのが、ブレーブスの26歳ロナルド・アクーニャJr.外野手だ。2023年には打率.337、41本塁打、106打点、73盗塁を記録。MLB史上初となる「40本塁打、70盗塁」の偉業を成し遂げ、満票で自身初のMVPに輝いた。
今季は大谷とのMVP争いが予想されたが、5月26日(日本時間27日)のパイレーツ戦で転倒。二、三塁間で方向転換をした際に、左膝の前十字靭帯(ACL)を完全断裂。2021年には右膝の前十字靭帯も断裂しており、俊足強打を誇るアクーニャJr.にとって選手生命を脅かしかねない大怪我を負ってしまった。
また、MVP候補のひとりとして挙げられた前年の二冠王マット・オルソン内野手は、前半戦が打率.229、13本塁打、OPS.714という極度の不振に。昨季の54本塁打、139打点は上振れ感があったものの、オールスター以降の巻き返しだけでは遅きに失した印象だった。
さらに、同僚のムーキー・ベッツ内野手は6月16日(同17日)の試合で左手に死球を受けて骨折。韓国での開幕シリーズでは猛打を連発、4月も月間打率.340、OPS.958と打ちまくったが、約2カ月間の戦線離脱を余儀なくされた。
■タイトル争いのライバルたちも……
そのほかでは、大谷と本塁打王争いを演じたマルセル・オズナ外野手(ブレーブス)は、9月にわずか2本塁打の大ブレーキ。首位打者争いをしていたクリスチャン・イエリッチ外野手(ブルワーズ)は、8月中旬に持病の腰痛が悪化しシーズン終了。36本塁打を放ったケテル・マルテ内野手(ダイヤモンドバックス)も、8月中旬から二週間ほど戦列を離れ、大谷を捲るには至らなかった。
指名打者専念とはいえ、長い不振と大きな故障に見舞われることなくシーズンを乗り切った大谷に対し、次々と脱落していったライバルたち。来季の完全復活はなるか。
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