第74回中山金杯(5日/GIII、中山芝2000m)には、天皇賞・秋3着のホウオウビスケッツ、昨年覇者リカンカブール、同コースの紫苑S勝ち馬クリスマスパレードなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ギャラクシーナイト」を取り上げる。
◆【中山金杯2024予想/追い切り診断】“打倒クリスマスパレード”一角に「S」の最高評価 ドンピシャの調整過程で「最高潮のデキ」
■ギャラクシーナイト
【中間調整】昨年9月に3勝クラスを快勝。昇級初戦だったオクトーバーSは10番人気という評価に反発し、ボーンディスウェイに0秒3差2着とオープンでもやれるメドを立てた。よって続くハンデ重賞・福島記念では4番人気という支持を得たが、ここでは3秒以上の大差で15着に敗れている。ただし、先行して進んだところを向こう正面で早めに来られて力んだのが敗因だったよう。揉まれ弱さは課題として残ったが、力負けではなかったと言っていい。
その後は3勝クラスを勝った舞台である中山のハンデ重賞・中山金杯に目標を据えていったん放牧。12月上旬に帰厩し12日にウッド14-14の初時計を消化している。帰厩2本目の15日ウッド追いではオープン馬との併せ馬で速い時計をマークできており、大敗を引きずっている様子は感じられない。1週前追いとなる26日のウッド併せ馬では重賞勝ち馬コガネノソラら2頭を相手に3頭併せ。直線では真ん中に陣取り、最優勢の手応えを保ってそれぞれに併入とした。
【最終追い切り】大晦日にウッドで併せ馬。2勝クラスを外で先導し、序盤はリズム重視でじっくり我慢を教える内容だった。直線入口からの併走では稽古駆けする相手の勢いにまったく怯まず、馬自ら気持ちを乗せて楽に反撃。結局、馬なりを保って併入としている。
【見解】中間は質の高い併せ馬をこなしており、体調面精神面ともにいい状態にありそう。最終追いでラストに体をグンと沈め、動く相手に対応できていたのは好感だ。繰り返しになるが、前走で大敗した悪いイメージを一切引きずっていないのがいい。芝中距離戦のレース経験が乏しく前走のような脆さを見せる可能性もあるが、このデキなら上位食い込みがあって驚けない。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。