第74回中山金杯(5日/GIII、中山芝2000m)には、天皇賞・秋3着のホウオウビスケッツ、昨年覇者リカンカブール、同コースの紫苑S勝ち馬クリスマスパレードなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ボーンディスウェイ」を取り上げる。
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■ボーンディスウェイ
【中間調整】昨年の中山金杯は序盤でゴチャつく不利があったが、前々で渋太く運び0秒3差4着に入った。4月の福島民報杯ではクビ差2着、そして10月のオクトーバーSでは好位から早めに押し切って快勝。弥生賞3着など早い段階で頭角を現してきた馬だが、ここへ来てさらに地力を強化してきたようだ。
前走後は得意とする中山芝2000m戦での重賞初制覇を狙い、2年連続での中山金杯参戦が早い段階で決定。山元トレセンでの放牧で英気を養い、12月上旬に美浦へ戻って調整が再開されている。14日の坂路初時計で2Fラップ12秒7-11秒9(馬なり)とさっそく鋭く切れたあたり、この放牧でのリフレッシュ効果はかなり大きかったよう。18日のウッド3頭併せではオープン馬2頭を圧倒。25日の1週前追いでは木幡巧騎手が跨り、終いに気合いを入れると豪快に伸びた。
【最終追い切り】年明け2日にウッド単走、終い重点で微調整を行った。意識的に外へ誘導され、自分のリズムを崩さず折り合ってしっかり脚を温存。折り合った分、ラストはしっかり弾けてまったくの馬なりを保ったまま1F11秒6をマークした。
【見解】常に稽古では走るタイプだが、この中間は放牧効果で活気、走るモチベーションを再充電できたようでいつも以上に動きに豪快さがある。得意中の得意と言える中山芝2000m戦に向けて、狂いのないドンピシャの調整過程をこなし最高潮の状態にありそう。枠はやや厳しいが、ハンデ57キロはいかにも恵まれた感。悲願の重賞初制覇は目前だ。
総合評価「S」
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追い切り評価
◆【追い切り診断】想定“10人気以下”に高評価 前走大敗もいっさい引きずらず、力強い動きで「反撃の可能性」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。