今週は、フェブラリーSへ向けた重要な前哨戦、第39回根岸ステークス(GIII、ダ1400m)が東京競馬場で行われる。
JBCスプリントで待望のJpnI初制覇を果たしたタガノビューティーをはじめ、ダート重賞3勝のドンフランキー、昨年の本レース2着アームズレイン、同3着サンライズフレイム、カペラS2着のクロジシジョーといった重賞常連組が出走予定。さらには前走オープン特別を制して勢いに乗るフリームファクシ、ロードフォンス、アルファマムなどがダート戦線主役の座を狙っている。
そんな中、実績最上位のタガノビューティーが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。
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目次
■8歳という高齢に加え、59キロの過酷な試練
昨年のJBCスプリントで、重賞初制覇をJpnIで飾ったタガノビューティー。昨年はかしわ記念でも2着に入っており、年齢を感じさせないパフォーマンスを見せてくれた。東京競馬場は【5.5.3.6】と好相性の舞台。今年8歳を迎えるが、今度は中央での重賞初制覇に向けて大いに期待が高まるところだ。
しかし、根岸Sは2022年から4年連続の出走で、昨年まで3着→4着→13着。年々着順を落としている点は気がかりな材料だ。JpnIを制したことで今年は、59キロを背負うこととなり自慢の切れ味が削がれることは必至。1987年にレースが創設されて以降、59キロの馬が勝利した例はなく斤量面で大きく割り引かざるを得ない。
同様に、8歳馬による優勝もレース創設以降一度もなし。過去10年では【0.2.3.18】と、馬券には絡んでいるものの、3着以内馬の5頭はいずれも6番人気以下の伏兵による激走だった。今回は注目される存在で、他馬のマークも厳しくなる立場。その中で、8歳という年齢の壁を打ち破れるだろうか。
先に示したように東京コースとは相性の良いタガノビューティーだが、昨年は船橋のかしわ記念や、佐賀のJBCスプリントといった小回りコースで好成績。年齢を重ねて適性がシフトチェンジしているようにも見える。東京では21年5月の欅S以来勝っていない点も不安材料だ。
前走で待望のビッグタイトルを獲得。長年応援していた筆者としても嬉しい出来事ではあったが、おそらく勝ち味に遅い点は変わっておらず連勝を期待できるタイプではない。JBCスプリントは早めの仕掛けもあり、鞍上の好プレーが光った一戦。本来は後方からじっくり構えるタイプで、59キロを背負う今回は後方待機策から切れ味を発揮できるか微妙なところだ。ここは善戦及ばず馬券圏外というシーンが目に浮かび、妙味ほどの信頼度は置けないと判断。思い切って「消し」でいってみたい。
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◆著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。