パドレスのダルビッシュ有投手は19日(日本時間20日)、アリゾナ州ピオリアのキャンプ地で実戦形式の登板を行い、打者9人に31球を投じた。オープン戦で試験導入されるロボット審判「Automated Ball-Strike(ABS/自動投球判定)」も初体験。判定に納得が行かず、練習後には苦笑いを見せた。
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■4年以内にメジャーリーグでも導入へ
MLB公式サイトによると、今季のスプリングトレーニングでは「Automated Ball-Strike(ABS/自動投球判定)」を使用した「ABSチャレンジシステム」というルールが試験導入される。これは、完全自動化されたロボット審判による自動投球判定「ABS」と、従来の人間による判定の中間に位置するシステムだ。
「ABSチャレンジシステム」では、球審が通常通りストライク/ボールを判定しつつ、選手(打者・投手・捕手のみ)がチャレンジを要求できる仕組みとなっている。ABSのみによる判定は2019年に独立リーグで初めて導入され、今回のチャレンジ方式は23年、24年とマイナーの3Aで試験運用された。その結果、ファンや選手を始め、監督、そのほか関係者の間でチャレンジ方式が圧倒的に支持されたとのこと。
スプリングトレーニングでは、約60%の試合で「ABSチャレンジシステム」が導入される見込み。ダルビッシュは19日(同20日)のライブBPでABSを初体験。捕手の後ろに機械が設置され、右打者と対戦した。登板後、サンディエゴの地元ラジオ局『97.3 The Fan』の取材に応じたダルビッシュは、「僕、2球ぐらいストライクっぽいのがボールになったので嫌いです」と苦笑いし、報道陣の笑いを誘っていた。
近年、SNSの普及により誤審が大きく取り上げられるケースが増え、ロボット審判導入を望む声は多い。コミッショナーのロブ・マンフレッド氏は、4年以内の運用開始を目指すと公言している。
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