【秋華賞/騎手データ】阪神芝2000m重賞で高い馬券内率を誇る福永祐一、条件合致で“鉄板”100%に上昇

 

【秋華賞/騎手データ】阪神芝2000m重賞で高い馬券内率を誇る福永祐一、条件合致で“鉄板”100%に上昇

17日は阪神競馬場で牝馬三冠の最終戦・秋華賞(GI、芝2000m)が行われます。

創設以来一貫して京都芝2000m(内回り)で行われてきましたが、京都競馬場の大規模改修工事のため、今年は阪神芝2000m(内回り)で行われます。

そのため、今回はコース改修後となる2006年以降の阪神芝2000m重賞の過去データを基に気になる騎手データを見ていきましょう。なお、大阪杯、鳴尾記念、チャレンジC、マーメイドSが主な集計対象レースとなります。

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■阪神芝2000m重賞では福永祐一騎手が買い

今年の秋華賞に乗り鞍があり、2006年以降の阪神芝2000m重賞で騎乗経験があるのは次の16騎手です。


[2006年以降]阪神芝2000m重賞の騎手別成績

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全騎手にこの舞台で行われる重賞の騎乗経験があるものの、騎乗数に大きなバラつきがあることから、今回は過去10鞍以上の騎乗経験がある騎手を中心に見ていきます。

その中で着順と人気のバランスに優れ、背負う人気を思えば連対率も25%と高い数値を記録できているのが福永祐一騎手です。詰め切れない競馬が多いですが、2020年の鳴尾記念では10番人気のパフォーマプロミスを勝利に導くなど、この舞台では人気薄でも怖い騎手。複勝率の高さが魅力で集計期間内【5-5-7-23】複勝率42.5%を記録していますが、人気馬に乗るとより輝くようで『1、2番人気騎乗時』は【3-2-4-3】複勝率75%とハイアベレージ。

さらに『1、2番人気騎乗時』かつ『牝馬に騎乗』となれば【0-1-2-0】の複勝率100%にまで上昇します。同騎手は今年の秋華賞では、前日15時時点で4番人気のローズS優勝馬アンドヴァラナウト(牝3、栗東・池添学)に騎乗予定。当日2番人気以内に支持されるようであれば、好走する確率が跳ね上がりそうですね。

■C.ルメール騎手は勝率、単勝回収率が魅力

そしてC.ルメール騎手も優秀な成績を記録する騎手のひとりです。

2013年ラジオNIKKEI杯のワンアンドオンリー(7番人気1着)、2015年大阪杯のラキシス(4番人気1着)など伏兵級を勝利に導いたことも多く、この舞台では勝率25%、単勝回収率252%を記録。連対率も31.3%と優秀ですが、できれば頭で考えるべき騎手でしょう。

同騎手は今年の秋華賞で、桜花賞3着、紫苑S1着のファインルージュ(牝3、美浦・岩戸)に騎乗予定。桜花賞馬のソダシが圧倒的な人気に推される以上、ファインルージュの単勝は妙味十分と言えそうですね。

■武豊騎手、M.デムーロ騎手もこの舞台では欠かせない

先に述べた福永祐一騎手、C.ルメール騎手と比べると、着順の落ち込みは目立ちますが、武豊騎手、M.デムーロ騎手もこの舞台ではきっちり結果を残せています。武豊騎手は13回もの連対経験があり、M.デムーロ騎手は過去10鞍以上騎乗経験がある中で最も高い連対率を記録。

ここまでは着順と人気という観点からそこまで妙味がある騎手ではなかったものの、今年は武豊騎手が前日15時時点で9番人気のステラリア(牝3、栗東・斉藤崇)、M.デムーロ騎手が前日15時時点で5番人気のユーバーレーベン(牝3、美浦・手塚)に騎乗予定。この2騎手が馬券に絡むようであれば、ある程度配当はつきそうですね。

最後に圧倒的な人気を背負う白毛馬ソダシ(牝3、栗東・須貝)に騎乗する吉田隼人騎手について触れますと、今回のデータではサンプル数が不足しているため、巧拙を判断することはできません。なお、集計する対象を阪神芝2000mの全レースとした場合は【2-2-2-24】ですが、平均着順8.2着、平均人気7.6人気という数値から、ほぼ人気通りの着順が見込めそうです。プラスには考えられませんが、マイナスに考える必要もないでしょう。

秋華賞2021予想コラム一覧

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▼追い切り予想
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▼危険な人気馬
◆馬券攻略のポイントはソダシの“前傾ラップ” 牝馬ラスト一冠で「買うべきではない」1頭とは

▼その他、データ傾向

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◆【前走ローテ】ソダシに勝率0%の試練 ブエナビスタも屈した前走・札幌記念組「0-1-3-11」データ

著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。