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【AJCC/危険な人気馬-前編】2強の一角は“消し” 春の長距離路線を占う一戦で「買うべきではない」1頭とは

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23日に中山競馬場で第63回・アメリカJCC(GII、芝2200m)が行われる。昨年の菊花賞で2着に好走したオーソクレース、毎日王冠3着、金鯱賞3着とここでは実績上位のポタジェ、2020年の目黒記念勝ち馬キングオブコージなどが出走予定だ。

ここではアメリカJCCの好走条件と想定メンバーから展開を読み解き、馬券のヒントとなる「危険な人気馬」としてポタジェを取り上げたい。

◆【アメリカジョッキークラブカップ2022予想/追い切り診断】オーソクレースを上回る「S」評価 「戦闘モード」で能力全開

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■真っ向勝負で挑むも力及ばず6着の天皇賞・秋

まずはポタジェの前走天皇賞・秋について分析する。

好スタートから道中は4番手付近のポジションで競馬を進めた。4コーナー付近からピッチが上がると外にいたカレンブーケドールと併せながら進出し、直線は前にいたグランアレグリアを目標に末脚を伸ばしていたが、現役トップクラスのエフフォーリア、コントレイル、グランアレグリアには力及ばず、流れ込む形で6着に敗れてしまった。

近親にルージュバック(オークス2着、オールカマー1着、毎日王冠1着)がいる血統背景を含め、これまでの戦歴からも「高い競馬センスを保持し、番手問わず堅実に末脚を使える良血馬」と評価できるだろう。また、デビューしてからの成績が【5-4-2-1】と、掲示板を外したのは前走天皇賞・秋の1戦だけというメンバー最上位の実績を持っていることに加え、先週もヨーホーレイクを勝利に導いた川田将雅騎手が継続騎乗となる今回も好走の期待が高まるのは当然だろう。

しかし、今回は新馬戦以来の中山競馬場でのレースになることに加え、天皇賞・秋で掲示板を外してしまった馬の次走以降の成績が振るっていない現状からもポタジェに一抹の不安が残る。

◆【アメリカジョッキークラブカップ2022/血統傾向】距離延長で一変の血統構成 単回収値「314%」の重賞馬に“買い”のジャッジ

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■5着以下には大きな壁あり

次に、天皇賞・秋の掲示板内好走組(1着~5着)と6着以下だった馬の次走以降の成績を比較し分析してみる。

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1着エフフォーリアは次走の有馬記念でも勝利し年度代表馬に選出され、2着コントレイルは次走のジャパンCで圧勝、3着のグランアレグリアもマイルCS快勝し、4着のサンレイポケットもジャパンCで4着、さらに5着馬のヒシイグアスが香港Cで2着と上位陣は次走でも好走を続けていた。

一方で、掲示板外だった馬の次走は「GI惨敗」もしくは「GIIIで3着まで」といった結果しか収められてないように、1着から5着までの馬と比較すると能力、実績ともに大きな壁があったようだ。

つまり、ハイレベルな天皇賞・秋での6着というだけでも実力以上に人気してしまう傾向にあるため、レース内容と質を見極めなければならないのだ。前述で述べた通り、好スタートから道中4番手付近のポジションで競馬を進めるものの一流古馬に勝る脚もなく、展開利で流れ込み6着に残っただけで、今回も崩れることはなさそうだがアサマノイタズラやオーソクレースなど差し馬が台頭する展開を踏まえると、自在に脚を使うも目標にされて掲示板までという結果も想定される。

◆【アメリカジョッキークラブカップ2022予想/データ攻略-前編】有力馬に「馬券内率100%」の追い風 得意条件替わりで巻き返し

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■重賞では末脚が一枚落ちるポタジェ

次にアメリカJCCの好走パターンについて分析する。

・3F 1位【4-3-2-4】 勝率30.8% 連対率53.8% 複勝率69.2%
・3F 2位【1-2-2-5】 勝率10.0% 連対率30.0% 複勝率50.0%
・3F 3位【1-2-1-7】 勝率9.1% 連対率27.3% 複勝率36.4%
・3F ~5位【2-1-2-13】勝率11.1% 連対率16.7% 複勝率27.8%
・3F 6~位【2-2-3-78】勝率2.4% 連対率4.7% 複勝率8.2%

このように「上がり最速馬」が最多の4勝を挙げており、昨年はラストドラフト(6人気)が上がり最速の末脚で3着、2020年にはブラストワンピース(1人気)が上がり最速の末脚を繰り出し勝利、19年はフィエールマン(1人気)が上がり最速の末脚で2着に追い込むなど、6年連続で馬券内に好走している。先日の京成杯でも上がり1位~4位が掲示板を独占していたように、中山最終週の馬場コンディションでも「速い上がり」を求められる舞台設定となっている。

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ポタジェはデビュー2戦目の黄菊賞(1勝クラス)から岸和田S(3勝クラス)までの計6戦で上がり最速の末脚を繰り出して好走していたものの、重賞戦線では上がり3位までが精一杯といった結果となっている。また、前走東京競馬場だった馬は【0-1-2-17】と大不振で、連対率もわずか5.0%しかないこともポタジェの不安材料となりそうだ。以上の不安点から馬券の妙味を考えると、ポタジェは「消し」の評価。

「後編」ではポタジェに代わる本命、そして穴馬4頭を含めた結論を紹介する。

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アメリカジョッキークラブカップ2022予想コラム一覧

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文・西舘洸希(SPREAD編集部)

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