【関屋記念/騎手データ】ダノンザキッドに“黄信号” 狙いは「馬券内率5割」を誇る関東のジョッキー

 

【関屋記念/騎手データ】ダノンザキッドに“黄信号” 狙いは「馬券内率5割」を誇る関東のジョッキー

14日は新潟競馬場でサマーマイルシリーズ第3戦目・関屋記念(GIII、芝1600m)が行われます。

同日にハンデ重賞の小倉記念も組まれていますが、ルーキー・今村聖奈騎手、2年目の松本大輝騎手が人気馬に跨る状況を鑑み、今回はより分かりやすいデータが算出された関屋記念を対象に、気になる騎手データを見ていきましょう。

なお、集計対象は新潟競馬場改修後となる2001年以降の過去レースです。

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■軸は三浦皇成騎手で決まり

今年の関屋記念に騎乗する騎手の中で2001年以降のレースで騎乗経験があるのは14名。各騎手のデータは次の通りです。

騎乗数に大きなバラつきは見られるものの、最近の夏重賞と比べると騎手の巧拙が分かりやすい重賞かもしれません。

さすがに過去1鞍騎乗のみではサンプル不足ですので、今回は過去2鞍以上の騎乗機会があった騎手を中心に見ていきましょう。

そのなかで着順と人気のバランスに優れ、連対率も50%と高い数値をマークしているのが三浦皇成騎手です。

2009年のレースを2番人気スマイルジャックで勝利すると、20年は8番人気のトロワゼトワルで2着に激走。2018年も8番人気のロードクエストで僅差の5着と、人気薄でも怖い騎手です。

同騎手が今年の関屋記念で跨るのが、前日14時時点で1番人気のウインカーネリアン(牡5、美浦・鹿戸雄一厩舎)。重賞好走馬よりも人気を集めている状況ですが、嫌う必要は一切なく「軸」扱いするのが正解と判断します。当日は3番人気あたりに人気も落ち着きそうです。

■C.ルメール騎手は人気がカギ

そして過去2回とも1番人気馬に騎乗し、【1.0.1.0】と複勝率100%を誇るのはC.ルメール騎手です。

2016年こそマジックタイムで3着でしたが、19年はミッキーグローリーを勝利に導いていますね。ただし、どちらも1番人気というのが悩みどころかもしれません。

同騎手は前日14時時点で4番人気のスカイグルーヴ(牝5、美浦・木村哲也厩舎)に騎乗予定ですが、当日1番人気に推されるようなら、先述のウインカーネリアンと同様に軸として考えるのが良さそうですね。

■川田将雅騎手は切ってこそか

一方、ある程度の人気馬に跨りながら結果を残せていないのが川田将雅騎手です。

2009年は4番人気のキャプテントゥーレで4着でしたが、17年は3番人気のブラックムーンで15着と大きく崩れてしまいました。

また、同騎手の新潟重賞(2001年以降)全体の結果を見ていくと、【3.5.1.12】連対率38.1%と数値は高いものの、平均人気3.6に対し平均着順6.9と大きな着順の落ち込みが、関屋記念と同様に見られました。

どうしても人気過剰の面が見られることから、騎乗を予定する前日14時時点で3番人気のダノンザキッド(牡4、栗東・安田隆行厩舎)はデータ上、強く推せません。メンバー中唯一のGI馬ではありますが、ここは思い切って“切り”を選択したほうが馬券のリターンが見込めそうです。

以上、関屋記念の気になる騎手データでした。データ注目騎手としてウインカーネリアンに跨る三浦皇成騎手をプッシュします。

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著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。

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