■エルトンバローズ
【中間調整】重賞初挑戦だった昨年7月のラジオNIKKEI賞でそつのない立ち回りから抜け出し勝利。ひと息入れて臨んだ10月の毎日王冠でも前々で絶妙に立ち回り、直線では狭いところをこじ開けて伸びる勝負強さから、ソングライン、シュネルマイスターらに先着して重賞2勝目を挙げている。前走・マイルCSはさすがに若干忙しかったが、それでも中団から渋太く伸びて4着を確保。明けで4歳の今年、ビッグタイトル獲得があってよさそうな大器だ。
◆【中山記念2024予想/追い切り診断】エルトンバローズを超える高評価「A」 「攻めの本気度が今年は違う」
前走後は放牧で英気を養い、今年初戦として適距離の中山記念から始動することが12月中に内定。本来の予定より気持ち早めの1月26日に栗東へ帰厩し、28日に坂路14-14の初時計を出している。2月に入ってから負荷を強め2週前にはガイアフォース(フェブラリーSで2着)へわずかに届かなかったものの、いい手応えのまま1F11秒3の切れを披露。1週前は早めに吹かしていく形だった分、ラストの手応えは前週ほどではなかったものの、この馬らしい豪快な伸びを示して1F11秒3をマーク。追走したオープン馬イクスプロージョンを2馬身抜き去っている。
【最終追い切り】レース当週は西村淳騎手が騎乗し、坂路単走。2週続けてCW併せ馬で負荷を掛けており、輸送を控える直線は脚捌きを確認する程度に留まった。混雑した走路のなかでも一定の落ち着きを保って登坂し、ラスト1Fは馬なりで11秒8と、この馬としてはまずまずの切れを披露。
【見解】ギアが入ってからの伸びはさすがの豪快さがあり、体調面は一定以上のレベルにありそう。ただし最終追いでは、若干だが気合い不足を感じさせ、本気になったのは最後だけといった雰囲気だった。放牧で太くなり過ぎたことを懸念して予定より早めに帰厩させたという談話もあり、まだ若干重苦しい状態なのかもしれない。「休み明けで迎える関東のGII・1800m戦」と今回と同じ条件だった毎日王冠時の最終追いと坂路時計を単純比較しても4F全体、ラスト1Fともに今回のほうが見劣る。先を見据えている分、太いなら太いなりにそこまで追い込まずとも、という意図があるのかも。条件はベスト、能力も最上位級なのは間違いないが、人気ほどの信頼は置きにくい。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。