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■シンエンペラー
【中間調整】2020年の凱旋門賞を制したソットサスの全弟で、仏セールで購入されたマル外馬だ。昨年秋の東京新馬戦を快勝、続く京都2歳Sも荒削りなレース内容ながら勝ち切った。そこから中4週だったホープフルSは正攻法から抜け出し、3連勝でのGI勝ち目前かと思われたが、ソラを使ったところを差されてレガレイラの2着に終わっている。
GIII勝ちにGI2着で賞金的には安泰ではあるが、若さが残る状況からレース経験を積ませた方がいいという判断でクラシック本番前に1回使うことに。放牧先から2月7日に栗東へ戻り、翌日8日にさっそく坂路15-15を消化。9日には70-40程度ではあったがウッドで追えていた。1週前追いは本来21日水曜予定が24日の土曜にズレ込み、なにかしらの懸念点があったのかもしれない。しかし実際に出した時計はCW6F80秒8(強め)と圧巻。これだけの負荷を掛けられたあたり、不安は一掃されたと考えていいだろう。
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【最終追い切り】レース当週は今回初コンビとなる川田騎手が騎乗し、前走同様に坂路単走で確認程度の内容消化となった。序盤は鞍上と上々の折り合いを示しリラックスムードで登坂。坂の半ばで手前を替えてからはグンと力強く踏み込み、いい手応えを保ったまま鋭く加速した。
【見解】1週前追いが土曜にズレたのが気になるが、土曜に実際出した時計、そして最終追いで見せた力強さと鋭さが同居した動きから考えて、問題なしだ。もちろん先を見据えているため、完璧レベルの仕上げではないだろう。それでも、取りこぼした前走の悪いイメージを払拭するべく同舞台での勝利は必須。万全の状態で臨んでくるはず。
総合評価「S」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。